
ちょこ
@chocorate
2026年2月19日
ユートロニカのこちら側
小川哲,
小川哲(使用不可)
読み終わった
小川哲さんのデビュー作。
面白いんだけど、難しいのよ。
理解しかけて...いるつもり、ではあるんだけど全部を掴みきれないのよッッッ
ちょっともっかい最初から通しで読もう...
小川哲さんの小説って繰り返し読まないと咀嚼しきれない...
嘘と正典の時もそうだったわ...
全体的に、翻訳された外国の小説みたいなのは狙いだよね。きっと。
巻末にコンテスト時の選評が載ってるんだけど、大賞でもこんな厳しいことかかれんのね。辛辣だと思った
🏙️🏝️
○追記○
返却前に再読した。
2回目だから文章の意味がわからず立ち止まる、ということがなく1回目よりもスムーズに読めた。
AIが全て、自分に適切な行動・進路を示してくれて、それに従えば少ない努力で大きな成果を得ることができるとしたら。それは快適かもしれないが、幸せと言えるのだろうか?ということがこの話の命題。
最近AIっぽい回答をみると嫌だな..というのかなんかモヤっとするようになってきた。
一方で、何か迷ったり調べたい時にチャッピーに相談して便利だなとも思う。思考整理の言語化にも。
でも、頼りすぎちゃいけないなと思う。
正しくなさや曖昧さ、があるからこその人間で、だからこそ人生は面白い。
めちゃ長いけど気になったところ引用を忘れないように書いておく。順番ばらばらでツギハギした。
*マイン社が情報の価値を決める4C
完全性、一貫性、継続性、閉鎖性。
*ある哲学者が反論する人間が人間であるための3C
偶然性、好奇心、複雑さ。
幸福のために私的領域を切り捨てるというのは、
目的と手段を履き違えているようなもの。
犯罪と宝くじほど割に合わないギャンブルは存在しない
人間は完全に理性的な存在ではない。意味がないとわかっていることに夢中になってしまうし、価値がないとわかっていることに時間を費やす。頭ではわかっていても、欲求に負けて割に合わないことをしてしまうのが人間だ。人間が人間である限り、犯罪も宝くじもなくなることはない。
〜
各章の登場人物まとめ
スティーヴィンソンがキーマン🔑
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第1章 ジェシカとジョンの"移住"
第2章 リードと"ユアーズ"
第3章 市外で勤めるスティーヴィンソン警部、オリビアとリサ
第4章 BAPを作った天才ドーフマンと"予備殺人者"のジェンキンス
第5章 "テロリスト"ユキとララ、ABMの刑事となったスティーヴィンソン
第6章 ロバート元牧師とスティーヴィンソン元警部
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マイン社のロメオ・アーベントロートCEO
その息子のロバート・アーベントロート
その息子ピーター。科学的思考の持ち主。"アガスティア・プロジェクト"の著者。多くの人を怒らせた。
の、息子ティム。
スティーヴィンソンの部下リード。
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3章が結構すき
サーヴァントはあまりにも無神経で、スティーヴィンソンやリサは至極人間的。
リサの言葉「あなたといると、自分がどんどん嫌な人間になっていくようで、それが我慢できなかった。言わないって決めてたワガママを言っちゃうし、嫌味や皮肉も口にするようになった」
今まで自分が受けてきたすべての理不尽を足し合わせても、きっと彼女の落胆には届かないだろう。
4章はストーリーとしてはかなり面白いのにわざとなのか?下品な描写が嫌だった〜
罪を犯した人間と、罪を犯そうとしている人間は切り分けて考えるべき。
1-6章はどんどん時間が経過していて、最初は1つの特別区だったリゾートが、段々と世の中に大きな影響をもつものになっていく。いろんな出来事の化学反応と、人間の集団心理で事態は急激に変わり、それは1人の人間で変えることはできない...どちらが正しいとしても...いまある道徳や倫理、価値観やものの考え方が、180度違う世界もあるのかもしれない。
人間の想像力への介入は、思いもよらない変化を引き起こすー...ドーフマン曰く、それが良いか悪いかは判断できない。
犯罪を起こさないように生活することは良き市民の義務だが、犯罪を起こしそうにぬらないように生活するというのは、古典的な人間の概念から逸脱していないか?
しかし、もはや激しい川の流れに逆らうことのできる人間はいなかった。
人間はどれだけ注意深く生きていても、怒り、悲しみ、嘆き、憤る。そのことは避けられない。もっとも大事なのは、殺意を持たないことではなく、殺意を持ってしまったことを神に悔い改め、律法の真意を見直すこと。殺意そのものを人間が裁くというのは、あまりにも傲慢な考え方。
便利、効率、安全が全てなのだろうか?
マイン社は大きな誤りの一部に、何か絶対的な正解を含んでいる。
偽物の自由と、本物の不自由。
何が正しくて何が間違っているのかは、実際にエンドロールを観るまではわからない。
自由の解釈をめぐる戦い。
「意識のない静寂な世界=ユートロニカ」
自由のちょうど反対側
でも、みんなは自由を手放すことを喜んでいる。
自由がすっかりなくなって、頭を使わずに生きることを願っている。
人間は次第に無意識状態に回帰していて、なおかつそれは進化論的に正常なことだ。
いくらかの割合の人間がほぼ完全に無意識になったとき、ユートロニカ(永遠の静寂)が訪れる。
意識が希薄になっている というのは...
脳に一定の負荷がかからなくなっている状態。
人々は絶望的に選択が苦手だ。
大事なところでいつも誤ってしまう。
きっと、神は人間に、正しい選択をする才能を授けなかったのだ。
神が授けたのは自由だ。
どんな決断を下したとしても、そしてそれがいかに厳しい選択だったとしても、五年後や十年後に、自分の選択が誤りではなかったと確信できるように今を過ごす自由だ。それこそが、イエス様の伝えたかったことに違いない。
この物語を寓話にすると...
【ロメオが街をつくった。人々の幸福と安全を願って、完璧な街を。
街はいくつかの問題を抱えて、危ない橋を渡りながらも発展した。
息子のロバートは父親も、街もその街のルールも大嫌いだった。
街は大きな流れを生んだ。
激しい川の流れに逆らうことのできる人間はいなかった。
ロバートは逃げ出し神に対してそのことを問いかけた。より大きな存在に答えを求めたのだ。
ロメオは街が発展していく途中で亡くなったが、その後も街は勝手に成長した。
人間から仕事をなくし、悩みをなくし、幸福だけを残そうとした。
ロバートにピーターという息子ができた。
ピーターも父親のロバートが嫌いになり、街を作り亡くなった祖父ロメオのことを調べはじめた。
研究の集大成として本を出版した。
過激な内容は反響を呼び、彼の人生はめちゃくちゃになった。
最後の息子は多くの人に喧嘩を売った。彼らはずっと、怒りを誰にぶつければいいかわからずにいた。
ピーターはその後、命を狙われながらもまだ生きている。お話はここまで。】
