みっつー "WHYから始めよ!" 2026年2月20日

みっつー
みっつー
@32CH_books
2026年2月20日
WHYから始めよ!
WHYから始めよ!
サイモン・シネック,
栗木さつき
私は疑問の立て方を学ぼうとこの本を買ったはずだった。 『WHYから始めよ!』を書店で見つけたとき、自分の悩みが晴れるかもしれない。そんなことを思った。 悩みというのは、文章を書くとき、問題提起が苦手かもしれない、と思ったからである。 日記や、読書感想などは、元になっている記憶や書籍があるため、比較的文章を書くことにそれほど苦労はしない。 しかし、いざ小説やエッセイを書こうと思うと、なかなか筆が進まない。指のタプタプがしない。 いろんな要因があると思うけれど、ひとまず私はそれを、疑問の立て方が分からないのかもしれない、と仮定した。 「どうして海は青いのか」とか「なぜ火は燃えるのか」とか「なんで私のお父さんは分からずやなのか」と疑問をパート・オブ・ユア・ワールドすることが今の私に足りないものなのではないか、そんなふうに考えたため、この本を購入した。 ただ、ここで問題が発生する。 中身を読み進めていくうちに、どうにもこうにも、疑問の立て方的な内容の話が見えてこない。 「あれれ〜?」と思って読んでいたけれど、どうやらこの本はいわゆる「リーダー論」の本であることに気づいた。 なんなら表紙の副題が「インスパイア型リーダーはここが違う」と書かれていた。 めっちゃリーダーの本だった。 TOKIOなら城島茂で、嵐なら大野智で、『ミッキーマウスマーチ』ならミッキーである。 しまった、社会に出ていないフリーター風情の私がリーダー論の本なんか買ってしまった、これが職場に知れ渡ったら「こいつ我が社に対して反逆を企てているに違いない、殺せ」と言われ、翌日には海に沈められ、それをアリエルに救われ、なんかんやあって、真実の愛を育みハッピーエンドを迎えてしまうかもしれない。ハッピーエンドならまぁいいか。 勢いで買ってしまったリーダー本に後悔しながらも、せっかくだし…という思いで引き続き読み進めていった。 いや…?これ普通に面白くないか? 人々はあなたのWHATを買うのではない。あなたがそれをしているWHYを買うのだから。 サイモン・シネック(訳:栗木さつき) 『WHYから始めよ!』 p.50 急に英単語が出てきてしまったけれど私の正体がルー大柴だったわけではない。 この本では「WHY(大義、理想)」、「HOW(手法)」、「WHAT(成果)」という言葉が過剰摂取気味に登場する。 これを踏まえて上記の引用部分を自分なりに解釈すると、 人が商品を買うとき、素敵な機能やかっこいい見た目などで決めるのではなくて、その商品がどのような大義、理想を持って生まれたのか、で選ぶ。 知らない人はいないであろうアップルも、アップルの製品がとにかく素晴らしいから購入するのではなくて、スティーブ・ジョブズという天才の理想に惹かれて商品をカルト的に購入するのではないか。 そういったジョブズのようなリーダーたちは常に自分にとっての「WHY(大義、理想)」を貫き続けている。 というのがこの本の主張だ。 アップルは目的をもった会社だった ーー既存の権力に対抗する力を個人に与えるという目的を。 サイモン・シネック(訳:栗木さつき) 『WHYから始めよ!』 p.243 商品で例えたけれど、これは人に対しても同じことがいえる。 社員たちはそんな優れたリーダーの理想に惹かれて着いていくことを決める。 その理想についていけば絶対に安心、という気持ちを社員たちは持ち続けながら働くことができるのだ。 逆で考えてみても分かりやすいかもしれない。 ろくな理想も持たず、お金を稼ぐことや、保身のことしか考えていない。 他の店が値下げをすれば自分の店は更に値下げし、他社製品がヒットすれば同じような商品のマイナーチェンジを出すだけの上司。 社員は、そういった上司のもとで働きたいと思えるのだろうか。 確固たる「WHY」は人々にインスパイア(鼓舞)を与える。 優れたリーダーを信じるということは、ある種の信仰だ。 しかし、自分が世の中のためになることを出来ているという実感を持って働けるというのはなんて幸せなことなんだろう、とも思う。 この人についていきたいと思える相手がいることは確かにカルトともいえるけれど、自分は鼓舞されている、心の底からやる気がみなぎってくる、自分から動きたい気持ちにさせてくれる。 結論、私自身が学びたかった「疑問を構築する方法」は分からなかったけれど、「WHY」、つまり問いは信念に近いものだということが学べてよかったと思っている。 私は根本的に、自分のコンテンツを見てくれた人に笑って欲しいと思っている。 YouTubeでのゲーム実況も、この感想文も。 なにより、自分が楽しい、面白いと思えるコンテンツを、お客さんに楽しんで欲しいと思う。 期待とは違っていた出会いから、まさかの学びを感じることができた読書体験、なんかいい日になりましたな。
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