bookbeat4baby "カール・ラガーフェルドのこと..." 2025年3月13日

カール・ラガーフェルドのことば
カール・ラガーフェルドのことば
カール・ラガーフェルド
シンプルな文字とイラストによるビジュアルブックでもあるカールの名言集。 小ぶりなサイズは持ち歩きやすいが、お高い価格に見合わず少ないページ数である。 内容が薄いのは日本語訳版だからなのだろうか。 カールの言葉は面白く、為になるものから戯言まで様々。 私の好きな言葉は 「スタイルがあるというのは、自分のまわりの生活と気楽になじんでいるかどうかという話だ。だって結局のところ、自分自身の時代に属しているというのがたのしいところなんだからね。」 カールは服がしわくちゃな人、孫の洋服を着ているような人、細い服に体を合わせない人(嗚呼そんな時代だった!)には特に厳しい。 かと思えば服作りは消費者目線であり、「何でも洗濯可能であってほしい」とこぼす。 無類の読書好きでもあったそうだ。 本人はそう思っていなかったかもしれないが、ママが大好き、ママが怖いを行き来している子供のような顔が見え隠れする人だとも思う。 かなり癖と毒のあるママだったそうで(私ならちょっと耐えられない……)、彼の毒舌に反比例する禁欲主義とヒステリー嫌いは「ママの息子」から逃れられなかった故かと下衆の勘ぐりをしてしまった。 ページ数がもう少しあれば満点の本。 もしくは少しだけ安くしてくれればもっと売れたのではと思う。
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