
kasu.
@11uyksm
2026年2月24日
アンと青春
坂木司
読み終わった
文庫本
和菓子のアンシリーズ、2作目📕
今作もとっても読みやすく、リアルな人間模様に心揺さぶられる。
また、前作よりも成長した杏子(きょうこ)が見られ、頼もしい和菓子屋のアンコちゃんになってきた。
たくさんの鋭い視点に「そういうことか」の連発。
あっという間に読み終わっちゃった…
〜アンちゃんがデパ地下の和菓子店「みつ屋」で働き始めて八ヶ月。販売の仕事には慣れてきたけど、和菓子についてはまだまだ知らないことばかりだ。でも、だからこそ学べることもたくさんある。みつ屋の個性的な仲間に囲まれながら、つまずいたり悩んだりの成長の日々は続きます。今回もふんだんのあんことたっぷりの謎をご用意。待ちに待ったシリーズ第二弾!〜
🎎女子の節句
友達と京都へ旅行に行った杏子。途中、嫌味なおばさんに出会い、身につけた接客スキルでその場を上手くやり過ごす。過去に似たような嫌味なお客さんがいたことを思い出し、その時の様子を友達に話す。
・和菓子に込められた意味を悪意として利用するおばさん。昔の考えを大事にするのも礼儀が大事なのも分かる。けど、あまりに酷いやり方に胸糞悪くなった。
・「スタートする場所や時間が違うだけなんだよ。でもそれは、男も女も一緒なんじゃないかな。」(P.129)
みんな平等。すぐに優劣付けたがる世の中だから、忘れがちだけど知らないだけ、時差があるだけの事。そのジャンルも様々で、時代と共に重要なことも変化していく。人それぞれだから強要はしちゃいけない。忘れがちだけど、忘れちゃいけないことだなと改めて感じた。
🕺男子のセック
杏子が働くみつ屋の向かいに新たなお店が。そこで働く1人の従業員に見覚えがあって…
・まさかこの話と最初の「空の春告鳥」のお話が絡むとは。人生に迷う杏子に心苦しくなるお話でもあった。そして周りの人間との関わり。身に覚えのある感覚にこちらまで泣けた。
🥤甘いお荷物
「ジュースが飲みたい」という娘のために母親はジュースが売っているお店を杏子に尋ねる。その後、みつ屋の前で何やら言い合いを始めた親子。ヒートアップしすぎて周りの目線も気になる中、娘が激しく転倒してしまい…。
・親子のお話になるとどうしても刺さってしまう私。スーパーで働いたこともあるから、この手のお客様にも心当たりが。娘を思うあまり過保護になってしまう、それを身近な人間たちは理解してくれない辛さ。正直、このタイプの思想の人は好きではなけれど、この母親はちゃんと周りからよく思われないことを理解していて、言動も控えめなので同情してしまった。そして章の締めの言葉でうるっときた。
🌰秋の道行き
様子がおかしい“乙女”こと立花さんの遅めの夏休み。休暇の前にもらったお菓子の意味に込められた謎に杏子が挑む。
・「不安な気持ちを、ぜんぶ口に出して他人にぶつける。それって、すごく子供っぽい気がするんです。(省略)大人としてどうかと思うんです。」(P.350~351)
その言葉で傷つく誰かがいるってことを忘れちゃいけない。ほんのちょっとの我慢。それが出来ないならせめて場を弁える。大勢が気付けるところ、該当者が見る場でのそういった言動は、ーそいつの心こそが、汚れているからー。


