
阿部義彦
@xtc1961ymo
2026年2月28日
つげ義春の温泉
つげ義春
読み終わった
どうやら二月最後の本はこれになりそう。旅する漫画家つげ義春が60年末から70年代にかけて自ら撮影した温泉場の写真の数々。舗装道路など無く、土や砂利そして石ころが剥き出しで、雨が降れば泥だらけになる大地。私もギリギリそんな道路を砂煙を上げてバスが走っていた時代を経験してるものですから、原風景を見たようで、懐かしさを覚えました。私が過去に入った温泉の写真も有りました。後半にはつげさんによる旅行記の様な文章もあり、奥様や子どもを連れて取材を気取ってはいるものの、つげさんはいつでも体調が悪く不機嫌で(実際精神科に通ってた)、家族を如何にも他人のごとく、やけに客観的に描写してるのがなんともらしいと思えました。漫画『長八の宿』のモデルとなった山光荘(漫画では「海風荘」と変えてある)の女主人が、漫画が多少の宣伝にもなったと言って、つげさんにお礼を言うために自宅をわざわざ尋ねてくるエピソード(なんでもその後テレビ「遠くへ行きたい」に取材され、横溝正史原作者の映画にも使用されたそう)等は初めて知りました。何気ない河原沿いの温泉宿なんかは、何度見ても見飽きないものです。







