
離乳食
@munimuni
2025年3月14日

蛇にピアス (集英社文庫)
金原ひとみ
かつて読んだ
中学生の私は「蛇にピアス」が好きすぎておかしくなりそうだった。読了感が唯一無二で、その頃虐待いじめリスカOD希死念慮セックスDV万引き現実逃避で忙しかった私はガツンと殴られたような衝撃を受けた。この小説が今いちばん好きだ!と思った。ある日、金原ひとみと花村萬月の対談で「初稿のほうが好きだったな」的なことを言われているのを見た。初稿見たい!とさっそく2006年の「すばる」に載っている「蛇にピアス」を借りて読んだ。読んだ感想として雑誌掲載の方が文量が多くて、単行本にする時にめちゃくちゃ削ったんだなと思った。たしかに単行本の方が完璧なんだけど、初稿の方が密度があってやるせなさ…みたいなのがもっとあって、よかった。だから結局、初稿も単行本もどっちも好きだった。あとすばる文学賞受賞の金原さんのインタビューも載っていた。「彼氏のご飯作ってたら受賞の電話かかってきてめっちゃ嬉しかった」的なことが書かれてて、この頃から金原さんは金原さんだ!となぜか強く思った。
