蒼凍星 "アートの値段 現代アート市場..." 2026年3月2日

アートの値段 現代アート市場における価格の象徴的意味
読みたい本は、この本ではないんだけれども、 いちばん内容が近いものを検索すると、 この本しか翻訳本はなく。 忘れそうなのでポストを。 『Art & Crime』 Stefan Koldehoff and Tobias Timm が読みたい内容にいちばん添っていると思われる。 2022年に、NHK BSの『BS 世界のドキュメンタリー』シリーズ(このシリーズはいつも興味深いテーマが多い)で、『フリーポート 美術品が眠る謎の倉庫』という番組を放映していた。 たまたまチャンネルを合わせていて観たのだが、その内容があまりに興味を引くので、齧り付いて観ていた。しかし!残すところあと五分くらいなところで、停電!!が起きた。 いよいよ事の顛末が!という極まりまくった寸前で。「いやああああああ!!」と声をあげてしまった。電気が戻った時には、重要な事の顛末も番組も終了していた。番組の内容以上にショッキングな出来事であった。 顛末がわからなかったのも手伝い、本を調べたいが読めそうなものがない。 番組内容は検索した方が正確なので割愛したいが、ザックリ言うと、 世界の「巨額」資産を持つ金持ちたちが、税金逃れやマネーロンダリングのために、芸術品というジャンルに目をつけて選び、昔からある事ではあるが、そのやり口が今までとは違いすぎてエゲツなく規模も大きくなり、見逃せるレベルではなくなっている。一大産業化している。彼らの巨額脱税や犯罪軍資金のために、”個人の所有物”として、美術館に展示されるはずの作品たちが、海外の港のあちらこちらに巨大な倉庫をしれっとつくり点在させ、芸術品は格納され、私たちから隠され日の目も見られず、大切に受け継がれ守られてきたその恩恵を誰も受け取ることができない、という事態になっている。 インディ・ジョーンズのインディがいつも言う台詞を思い出す。財宝をかっぱらおうとする奴らに「それは博物館に置くべきものだ!(意訳)」。これに尽きる。 相手は金持ちなので、その倉庫というのが特別で、繊細な芸術品を『商品』として扱うために、驚くようなセキュリティと最新技術で環境管理された超ハイテクのバカでかい箱。「港」にある、というのもミソなのだ。関税の抜け道になる。移動もひと目に付きにくい。ヤバくなったら、梱包したまま、またすぐ船に乗せて他の港へ迅速に移せる。港湾で普段普通に働く人たちも、その箱が何なのかよくわかっていないのだ。 日本の港にはまだそのような『倉庫』はないようだった。地理的にも気候的にも気質的にも、奴らの旨み成分が日本には足りていないのだろう。が、今はわからない。金さえ儲かればいい人間は、どこの国にもいる。 こんなことになっているのに、このドキュメンタリーを観るまで、私は何ひとつ知らなかった。 この現実にヒントを得たのか、クリストファー・ノーラン監督は『テネット』で、その一端を描いていた。しかし、それが映画のメインテーマかというと、そうではない気がするので参考になるかどうかはわからない。ただそこに目をつけ、すぐ作品化する事のスピーディーさは凄いな、と思った。 芸術と金の問題は、芸術家というものが生まれてからずっと、付きまとう影的な問題で。成功し、後世に作品を残せたのは芸術家の才能とパトロンあってこそ、の業界の歴史。とても悩ましい。 この本と一緒に、『投資先としてのアート』みたいな唆し本が何冊も表示された。 『なんでも鑑定団』を観ていれば、”本物”がいかに少ないかがわかるし、その値段は時代や流行によって流動的であることもわかる。投資をするな、とは思わないが、審美眼を鍛え、よくよく考えて、できればお金だけでない芸術への愛のある投資、を行って欲しいと願う。 なんか長々書いてしまって、説教めいてると感じさせたら、申し訳ない。ごめんなさいね。 とにかく、自分のなかでは衝撃度がいまだに大きい事象なので。停電も含めて。
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