胃薬
@gustricIGUSURI
滅多に本を読まない。読むとしても論文とか専門書。
物語は人物を覚えられず感情移入ができないため、かなり苦手意識がある。
- 2026年8月2日
人間標本湊かなえ読み終わったタイトルに惹かれて今日買ってそのまま一気に読んでしまった。小説なんか数年読んでなかったのに。 私は幼い頃から標本作りに興味があり、実際に動物の骨格標本など作製したことがある。だからこそ、タイトルに惹かれた。 私は骨が一番美しいものだと考えている。生物は死ねば骨になって等しく美しくなれると。本の裏の紹介にあった、美しい姿を標本にしたいという欲求は私にはかなり共感できた。 そしてまた血肉が付いている状態の人間であれば少年が最も美しいと思う。そこもまた私にぴったりの作品だと思い本屋で興奮しながら買った。 作品の中で、嬉々として人間標本に込めた想いを綴った記録に私は喜び、憧れた。小説なら何でも許してくれるのだと。道徳を学んだ私は絶対にできないし、そもそも小心者だから実行なんて土台無理な話である。 猟奇殺人鬼は次はどんな風に人間標本を作るんだいと楽しみに読み進めると雲行きが怪しくなっていった。息子も変態なのか。だがあまりに記録と内容も感想も同じで、ああ、父親の優しさかと気づいた。少年がそんな惨たらしい芸術に目覚めてしまうのも、美しくて良いなとニヤケが止まらなかった。 最後、どんでん返しってこういうことか、と普段本を滅多に読まない私は理解した。私好みの展開では終わってくれなかった。結局は毒親か、よくある話に落ち着くのか。なんとも迷惑な親だと気の毒に思いつつ、よくやったとも言いたい。 芸術を理解している少年が芸術そのものになるなんて素敵だから。残酷で美しい作品だったんだろうな。 気になる点は多々あるが朝起きてからまたゆっくり私なりの解釈をまとめていきたい。今は読んだ直後の興奮を抑えるための垂れ流し。
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