1996
@supsup
- 2026年4月18日
世界99 上村田沙耶香読み終わったラロロリン人差別や、一個人による世界(キャラクター)の棲み分けを描いたストーリーの中に、人間の持つあらゆる醜悪な部分というか、社会生活の中で育まれる処世術的なところをいかにも醜悪そうに表現している。 キャクターの使い分けなど、無意識の位置に集団によって分けてそうだけど、極端に書くとそれが悪のようにさえ思える。 また、女性の生きづらさも物語に散りばめられている。主人公含め、それを当たり前に受け入れているところに、こういうことに慣れてしまっている現実が少し見える。 空子にとって、それぞれの世界における自分の行動やリアクションはあくまで同じ世界を共にする集団の模倣をしているもので、そこに自分はなく、というかどこにも自分はない。他人を写した鏡が自分で、それ自体が動くわけではない。 同じような生き方をする小早川が出てきてから、加速度的に面白くなっていく。空子が小早川に欲情してるところは官能的で、こちらも少しあてられる。 ひとまず上巻は面白かった。最後の展開は衝撃的で、少し発散してしまうのでは?と思いつつ、ここを上手くまとめ上げたら相当な大作になるので、期待して下巻を読みたい。
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