

有
@you_0914
- 2026年4月21日
破局遠野遥読み終わった遠野遥さんのインタビューで、その言葉の質感に惹かれたのがきっかけでした。当時の自分の直感を信じて、本当に良かったです。 「破局」というタイトルから、当初は恋愛における価値観の相違を描いたものだと思っていました。しかし、読み進めるうちにその安直な予想は心地よく裏切られます。 主人公の「私」が持つ、徹底して論理的でありながら、どこか決定的にズレている思考回路。そして、その他の登場人物たちの「正常」な振る舞いの端々に宿る、名付けようのない不気味さ。 綺麗事では決して割り切れない、社会や人間の醜悪さ。それを端正な言葉で整理整頓していくことで、かえってその輪郭が鮮明に浮き彫りになる。あまりにも醜く、それゆえに美しい一冊でした。
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