華胥の幽夢 十二国記 (講談社X文庫 おC- 15 ホワイトハート)

15件の記録
- 鱗拾い@urokohiroi2026年9月17日読み終わった再読了『丕緒の鳥』が民の話なら、こちらはもっと王の近く、言うなれば、王を思う者たちの話。 ●「冬栄」 「『でもってぼくは、正頼が戻るまでに、いっぱい悪戯をしておくんだね』(中略) 『そうです。潭翠たちをうんと困らせてやるんですよ』(中略) 『潭翠がかんかんになるような悪戯をするんだね』 『頑張ってくださいまし。そうしたらじいやが、戻りしだい、園林(にわ)の木に吊るして差しあげますから』」 な〜〜にその海外の子どもの本みたいな素敵なやり取り!!!! この後のこととか考えたくなくなっちゃう、、 でも見届けますよ今度こそね(白銀で挫折した前科あり) ●「乗月」 「『よく、そんなつもりじゃなかった、とか、そんな大事だとは思わなかった、と私たちは言うわけですけど、罪の重さを知らずにいること自体、それがひとつの罪なんじゃないかな』」 祥瓊に縁のある話でこのセリフ重いよぅ…… 月渓、王を諫められなかったことをずっと悔いてた人だから、祥瓊が公主としての自分の悪かったところを分かってくれて、変わってくれて、嬉しかっただろうなぁ。 自覚と悔いによって罪は許されることもあると思いたい月渓にとっての、ある種希望みたいな立ち位置にあの祥瓊が来るなんて……立派になって…… ●「書簡」 「『辛く感じないんじゃない、辛い気分を乗り越える方法を知っているだけのことだと思う』」 鈴が慶へ送り出されたときに言われてたこととも通じるな〜。 苦痛を忘れる努力、幸せになろうとする努力、それだけが……ってやつ。 連想ゲームみたいだけど、こういう通底してそうなテーマが見つかるのも本読んでる〜!って感じがして楽しいんだ。 とか思ってたらですよ↓ ●「華胥」 ここまでの話で書かれてきたテーマてんこ盛りじゃなかったですか!? テーマっていう言い方が微妙すぎて、もっとドンピシャな表現を見つけたいところだけれども、こういうののことを言っている↓ ・過ちを認められない→『東の海神〜』斡由 ・友なのに弱音を吐けない→『書簡』陽子と楽俊(これはだいぶ質感が違うけれども) ・自分を信じられないから、きっと相手からもがっかりされていると思う→『冬栄』泰麒 ・王への思慕と憎悪に引き裂かれる者→『乗月』月渓 ・罪に問われても恥じず、罰されても悔い改めない者→『落照の獄』狩獺 ・王がいなくなっても昇山しないと言う者→『図南の翼』珠晶の父 ほか ・本質を考えずに誰かと同じこと/逆のことをする→『図南の翼』室季和 最初は「なんかこの王さま斡由に似てる……斡由が王になってたらこうなってたみたいな話かなぁ……」ぐらいだったのが、「こういう人、前にもいた……こういう人も……」と記憶が呼び起こされまくって終始ゾクゾクしていた。 そしてそのほとんどがよくない風に噛み合って破滅へ向かっていくの、いっそ芸術的ですらある。 責難は成事にあらず。 青喜による解釈まで読んで本当にその通りだと思ったし、その後の慎思の「そういう責め方をしてはいけません。人も自分も」で対象が自分の過ちにまで広がるのが敵わないと思った。 もし答えを知ろうとしないで自分を責めるだけになったら、私が一巻からこすり続けている「自分を卑下して満足する」に近しくなってしまうよなぁ、とか。 そして最後のセリフで一連の連想ゲームが時を越えて円環のように繋がってしまい全身鳥肌が立った。 そうかあの人か……どうりで含蓄が…… でもでもあの人も答えがわからなかった・王に答えをあげられなかった一人なんだよね……? となると、答えがわかるのが王なんじゃなくて、答えのない問いを考え続けられるのが王……? 重たい重たい話だけど、ミステリーじゃないシリーズのミステリー回みたいな雰囲気は好き。 ファンタジーアイテムが関わる謎なのもあって、しゃばけの鬱回とか読みたくなってしまった。 青喜最初ちょっと疑っててごめん。 ●「帰山」 そことそこがその関係性なのちょっと完成度が高すぎません? それはともかく、何百年と続いた王朝でも(否、寿命で区切られず何百年も続くからこそか)ある日フッと王が飽きてしまったら王も国も終わりっていうのがはちゃめちゃに怖い。 誰も死んでないのに「華胥」より陰惨な気持ちになった。
macochi@macochi2026年9月12日読み終わった読み終わったあと新潮版の表紙で泣きそうになり、楽俊の小型化に慄いた。あれ、なんか初期ピカチュウと今のピカチュウくらい違くない??ネズミって時代によってそんなに変わるの??
Bamboojump@Bamboojump2026年9月6日読み終わったかつて読んだファンタジー登場人物の過去や後日談が描かれた短編集。どのエピソードも濃い。 「風の万里〜」以前の才を舞台にした『華胥』、他人事に思えなかった。責難は成事にあらず。- こまち@komachi03192026年8月31日読み終わった新刊発売に向けて全巻通読3周目。 華胥の幽夢は短編5作で構成されているのですが、どのお話も非常に素晴らしく、短編ならではの濃縮されたストーリーで情緒がぐわんぐわんと揺さぶられる1冊。私も1話だけ読むことが多く、手に取る回数が多い1冊です(「帰山」がすごく好き)。 短編集に備えて読むにあたり、1作目の「冬栄」で漣行き御一行のメンツが意味深過ぎて、それだけで危うく白銀を開けそうになりますが、ただでさえ時間がないのでグッと我慢です。 今回一番考えてしまったのは「華胥」の栄祝。栄祝は自分の正義を守るために砥尚に罪を唆して結果的に失道に追い込んだわけで、これが阿選を唆した琅燦と重なるのですが、阿選を唆した琅燦の考えや背景は栄祝のそれとはまるで違うものになるだろうなと思いつつ読みました。
東風@reads-ko32026年8月28日読み終わった順番を間違えて「黄昏の岸 暁の天」を先に読んでしまったものだから、収録短編の「冬栄」を読みながら「この…この尊いお二人に……なんてことを……⁝( ;ᾥ; )⁝」という気持ちでいっぱいでした

六輪花@rokurinka2026年5月30日読み終わった泰麒の驍宗への一途さよ、、、前の物語を読んたでいるだけに離れちゃうと思うと悲しい(T_T) それはそれとして、采麟が哀れすぎる⋯表紙はとても可憐な子だけにさ。国を治める力って確かに理想だけじゃ駄目だよね。理想だけで突っ走られたらお遊戯になる。- こまち@komachi03192025年7月21日読み終わった再読中7/21再読。 5つの短編からなる『華胥の幽夢』、どの話も本当に好きで大切に一日1話読みました。 『冬栄』は泰麒が生国に下ってすぐの平和(そうに見える)ひとときの話。正頼との穏やかな時間、漣訪問と廉主従(めちゃくちゃ好き)とのやりとりが再読では本当に切ないし、漣訪問のメンツも白銀まで読んだ後見ると意味深過ぎて、初読時とはまったく違う視点で読みました。この裏であんなことが、と思うと複雑過ぎます。 『乗月』はミュージカルの予習でドラマCD(月影ではほぼ触れられない舒覚と舒栄の話『姉妹王』が目当て)を聴いたのですが、そこで芳に行く前の桓魋と楽俊のやりとり『地に獣』を知った後なので、一層しみじみと読みました。 とにかく仲韃に対する月渓への感情が重いし大きい。月渓、めちゃくちゃ湿度が高いし、この話を読んだ後、祥瓊に対してしたあれこれを思うとああ〜と変な声が出そうです。本編でツッコミ不足だったところをきっちりさらっていて見事な話でもあります。 『書簡』は二人のやり取りがとにかく好きで。なんと言っても『赤楽』って元号を景麒まで許してくれたのがアツイ。初読時「どこのCP名?」って思ったのに。あと、何気に楽俊がなんでも「陽子のおかげ」と言っているのが好きです。でも、銀をくれたのは延王ですよ〜。 『華胥』はちょうど参院選の最中に読んだので、より一層思うところがあります。とにかく「責難は成事にあらず」の一言が重いし、これは文字で語るのは難しい話です。 最後は『帰山』。この話がとにかく好きで、一回シリーズ全巻読み終えた後これだけは何度か読み直しています。二人が語る王朝の興亡と仙籍や神籍に入った人の生死への考えが非常に興味深いです。あと、奏に帰った利広が語る諸国の話で慶のことを面白いと語ってくれるのが嬉しい。いつか陽子とエンカして欲しいです。 とにかくどの話も素晴らしくて大好きな一冊です。

- こまち@komachi03192025年3月21日3/21読了。 短編集が5本で構成されている1冊で、どの話も国を治める意味を考えさせる。短い話でも読むのに時間がかかるものも多かったです。 タイトルの『華胥の幽夢』は特に考えさせられる話でした。救いはないけど最後まで読んでなるほど、と。 『帰山』で利広と延王こと風漢の話が読めたのは楽しかった。前作を読んできっと気が合うと思ったので。それにしても、傾いている国が多過ぎるなぁ。そんな中での奏の安定感がすごい。









