黄昏の岸 暁の天(そら)〈下〉―十二国記

黄昏の岸 暁の天(そら)〈下〉―十二国記
黄昏の岸 暁の天(そら)〈下〉―十二国記
小野不由美
講談社
2001年5月15日
4件の記録
  • こまち
    @komachi0319
    2025年8月7日
    8/6再読。 下巻は十二国合同での泰麒捜索を軸に話が進むのですが、遠慮のない意見を言いまくる陽子と、まるで親戚のおじさんのように陽子と言い合っても最後は協力してくれる延王・尚隆。『風の万里』では偉大な先輩という立場でアドバイスしていた尚隆に一歩も引かず言いたいことを言う陽子に成長を感じました。もちろん、若さと未熟さゆえに危ういところは多いけど、でもこれまでにない発想が他国との協力を実現して、結果的にそれが泰麒をこの世界に連れ戻すことにつながったのだから。 延麒・六太と陽子の共同戦線も多く、この主従もアリかな〜と一瞬思ったのですが、『海神』の六太は20年経っても王の存在を信じられない麒麟だったから、「自分を王に選んだお前だけは私を信じなけれなならない」と言う陽子とうまくいくはずがないな、と思い直しました。 『黄昏の岸』では天の理への疑問にも踏み込んでいて、李斎や陽子のそれは多分読者の多くも思ったことだと思います。でも、その融通の効かない天が選んだ慶の王が陽子で、陽子が玉座にいたからこそ泰麒が常世に戻って来れたというのもまた意味深です。泰麒が蓬莱に消えた時は予王の治世だったわけで、もしかしたら泰麒を救うために胎果の王が必要で、そのために予王は道を外してしまったのかもとぼんやり考えたりもしました。 下巻では範の主従が初登場ですが、氾王・呉藍滌様、好きですね。かなりのクセ強キャラですが、洞察力があってビジネスマンとしても有能そう。そういえば、十二国記の地図を見ると黄海を挟んで慶の反対にある範の王が、女装の王様というのも女王を嫌う慶と対照的で面白いと感じました。
  • K
    K
    @readskei
    2025年6月26日
    ここから続刊発売まで18年とはな。改めて戦慄。
  • こまち
    @komachi0319
    2025年4月13日
    4/11読了。 『魔性の子』の裏側詳細でした。諸国の麒麟が泰麒を捜索するという案を陽子が提案してああなったのか、と。あと、今までぼんやりだった天の話に結構切り込んでいて、これは今後の話につながるのかなと思ってみたり。でも、これを回収するなら壮大な話になりそうですよね。 新登場の範国主従もなかなかクセが強いけど、氾王は洞察力に優れていてビジネスマンとしては超有能そう。あと、500年のキャリアを活かして延麒が大活躍でしたね。王も麒麟も治世が長いとそれだけ経験を活かして色々できそう。 とりあえず泰麒は戻ってきたけど、この後も戴国は大変そう。泰麒、最後に戴国に帰ることを訴えるところなど、あの稚い雛時代とは別人だなぁ。 私は『丕緒の鳥』を読み忘れていたのでこれと『白銀の墟 玄の月』を残していますが、『白銀の墟 玄の月』4冊が戴国の話なのですね。『月の影〜』と同じく4冊のうち2冊は鬱展開なんだろうと今から覚悟していますが、まさか4冊のうち3冊が鬱展開なんてことはないよね? そうそう、この下巻では陽子が蓬莱について考えていることを明らかにしたり、謀反に絡んで慣例や則を軽んじてはいけないと桓魋や浩瀚が陽子を諭す場面があったりとこれまでの話を埋めている部分も興味深いと思いました。私も『風の万里〜』を読んだ時、後者については気になったので。このあたりを読んで、慶については多少問題が起こっても良い方向に進んでいきそうな気がします。
  • さくら
    さくら
    @skr_tbs_hkt
    2025年3月10日
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