カラー写真多めで楽しげな雰囲気に騙されたけど、最初に書かれてる通り、簡単には読み込めなくて読むのに時間がかかった。27巻まで読んできた古代ローマについての筋力を試されてるような感じ。 次はついに水道について。ここまで読み進めた自分を信じて、また時間のかかりそうな一巻に突入。

塩野さんの決意表明のような序章が、あまりにカッコ良くって。心して読まねば！という気持ちで読んでる。

ここまでの内容の解決編のような印象さえある感動的な巻。 なぜローマの皇帝たちは、あれほどの寛容性を発揮できたのか？ なぜこれほどの同化政策が上手くいったのか？ 別に同じような気前良い行動で、その甘さが命取りになった君主なんていくらでもいるのに、なぜローマだけはこれほどに上手くいったのか？ それは古代社会として圧倒的なまでに魅力的で豊かなインフラ基盤あってこそのものだったことが、この巻からはよくわかる。