葬いとカメラ

4件の記録
- ゆう@suisuiu2025年1月12日読み始めたここ数年の祖父母の葬式は驚きばかりだった。2年前、祖父の葬式で聞いたお経はとても聞き慣れない非常に独特なもので、いろいろな道具も活用され、まるで民族音楽だった。異常に集中して聞いていたら突如入った変なスイッチのせいでむずむずした笑いのような震えが止まらず、隣にいた弟に本気で引かれた。あれはなんだったのだろう。でも彼はたいていわたしに引いているのでなんてことはない。昨年の祖母の葬式では、きらびやかな装飾品を纏った寺の女性が突然歌い出したことに仰天した。さすがにこれはわたしだけではなく多くの親族がそうだったようで、式典終了後の話題はあの女性の存在で持ちきりだった。 この本は祖母の葬式後に葬式と芸術、葬式と民俗学、海外の葬式などを調べていたときに知り、たまたま出かけた本屋で出会った。葬式や葬いなどに関する研究者やアーティストが集い話す。積読になっていたがさっそく面白い。谷中霊園の管理をするお茶屋さんの存在。管理者、観光客、そこに住む動物たち、毎日の散歩者など、大いなる生態系としての谷中霊園について。