楠勝平コレクション

2件の記録
風邪ひき@damdamdan2026年3月4日読み終わった副題に『山岸涼子と読む』とあり、山岸氏のセレクトとなる。 60年代のガロで活躍し、30歳の若さで先天性の病いで亡くなった楠勝平の傑作選。 職人としての生を選ぶか結婚して仕事を辞めるかに迷う江戸の若き女性を描いた『茎』を筆頭に、人の持つネガティブな感情を逃げることなく描き、悲劇でも喜劇でもない人の世というものをぶっきら棒にゴロリと見せる。いくつかの作品には、自らの死に対する思いが複雑に滲み出ている。 この時代の漫画は今のように心理を丁寧に説明せず、ぶった切るように終わったりするのだが、省略の上手さや、一コマ一コマの絵の表現が素晴らしいから、言葉の説明じゃない肉体的なエモーションがある。 まさに傑作選であった。
