ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹

5件の記録
まろ@maro2026年6月22日読み終わった6月、ヘビトンボの季節、美しい5人姉妹の末妹セシリアが自殺したことをきっかけに、荒れていくリズボン家。やがて残りの4人も…という様子が、近くに住む少年たち「ぼくら」の視点で回想される。 ルポタージュ的な淡々とした文章なのが、姉妹の謎めいた雰囲気、ヘビトンボの幻想的な雰囲気を際立たせている。 姉妹たちがなぜ自殺したかの真相はわからないままで、それは「ぼくら」の視点であり、彼らは姉妹を個々の人間としてではなく、憧れの対象として消費し続けているからだろう。 「ぼくら」の執拗なまでの姉妹たちへの執着やバリバリ性的対象としてみている視線がとにかく気持ちが悪く、そりゃあ母親も娘たちの夜間外出禁止令だすわと思った。 こういう男どもの視線にたえきれず、母親からの庇護も社会も窮屈すぎて、世界に絶望し姉妹は自殺に至ったのではないのかなあ。 回想という形なので「ぼくら」はもう大人のはずだが、自分たちに原因があったかもとは結びつかないのがまた悲劇的。 裏表紙のあらすじに異色の青春小説と書かれているが、これは5人姉妹の青春小説ではなく、「ぼくら」少年たちの少年時代を描き、過去を懐かしみ神聖化するという意味での青春小説だと思う。









