はるかな国とおい昔 改訳 (岩波文庫 赤 241-2)

2件の記録
- ベニシオマネキ@tashi_kani2025年4月14日読み終わった当時のアルゼンチンに比べて、はるかに安全な場所・時代、乏しい自然に囲まれ、感性をみがく努力をすることもなく生きてきた人間の戯言だけど、ハドソンのように大草原を馬で駆け、渡り鳥、水鳥、動物たちを浴びるほど観察し、大勢の文化の違う人間や様々な旅人と関わる幼年期を過ごしてみたかった。ハドソンが10歳までに経験したこと感じたこと、自然と関わることの喜びの総量に、生涯かけても辿り着くことはできないだろうなと絶望する。 ハドソンのいう「自然との関わりがもたらす幸福」については、国や時代を超えて、自然を観る人間すべてに希望を持たせ、励ますものであるの思う一方、ハドソンの優れた感性を持たない自分にとっては、お前はまだ、まったく世界を見る目が冴えていないのだと叱咤されているようにも感じる。