泡
松家仁之
集英社
2021年4月5日
3件の記録
  • noko
    noko
    @nokonoko
    2025年5月19日
    列車が動き出してしばらくすると、それは間違いだとわかった。小さな換気用の窓から差してくる太陽の光の方向からすると、列車は東ではなく、北西に向かって進んでいた。走れば走るほど、それは動かしようのない事実になった。列車はソビエト国境を目指している。 集団に慣らされたほうが気持ちは楽だけど、集団はまちがえるから。しかも真面目で熱心なのがいると、もっとひどいことになる。(…)気をつけたほうがいいのは、自分がひとりだと感じたときかな。自分が追い詰められたとか、外されたとか、集団を恨む気持ちがふつふつとわいてきたら、無理してでも集団にとどまるか、もどるかしたほうがいい。そして面と向かって文句を言えばいいんだ。
  • aoi
    @aoi
    2025年5月11日
  • Suzuki
    Suzuki
    @finto__
    2025年4月11日
    ★★★☆☆ 「沖合の船を見ていると、時間が流れることにおおきな意味はないと思えてくる。人間は流れる時間のなかで生きている。カレンダーをつくり時計をつくり、時間や歳月をはかっている。それは時間の影のようなもので、時間そのものではないと薫はおもう。見えるようで見えないもの、誰にも止められないものである時間が、このような光景としてあらわれている。それをことばにするなら美しいということではないか。」p173-74
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