1945年のクリスマス: 日本国憲法に「男女平等」を書いた女性の自伝

1945年のクリスマス: 日本国憲法に「男女平等」を書いた女性の自伝
ベアテ・シロタ・ゴードン
柏書房
1995年10月20日
2件の記録
食いしん坊ちぇりぃ@yummyyummycherry2026年3月14日読み終わった「一九四五年時点での連合軍総司令部の仕事は、おおざっぱに言うと、日本の軍事的な力を破壊して再び軍国主義化しないようにすることと、日本を民主主義国家として世界に通用する国に作り変えることの二つであった。民政局は、その後者の仕事をとりしきる立場にあった。」(p44) この民政局の一員だったベアテ・シロタ・ゴードンさんの自伝。内田舞さんの『ソーシャルジャスティス』で紹介されていて気になり読んでみた。 ベアテは日本国憲法のGHQ草案に女性と家庭の条文を書いた人物で、条文に込められた理念やGHQ内部事情が興味深い。でもそれ以上に、ファミリーヒストリーやピアニストの父に同行して5歳で来日してから10年間日本で暮らしていた少女時代の思い出話に惹きつけられた。最近よく聞く“家庭の文化資本”という言葉の具現が垣間見られて。彼女がかつて暮らしていたという赤坂の洋館は空襲でなくなってしまっているけど、神戸や横浜の異人館を昔眺めた時にどういう人がここに住んでいたのだろうかと頭に浮かんだ問いへの答えが書いてあるような気がする。読み途中の記録。 **追記:結局読むのをやめられず1日で終わった** この本の構成・文章化を担った平岡磨紀子さんの「あとがきにかえて」を読んで、他国の憲法と比べても日本国憲法は全条項のうち人権条項が占める割合が大きいことや、欧米諸国と比べても当時ベアテが書いた「男女平等」の条項が憲法に入っているのは相当進歩的だったことを知り、余計にこの一節が沁みた。 「とにかく、戦勝国の軍人が、支配する敗戦国の法律を、自分たちに都合よくつくるのだなどという傲慢な雰囲気はなかった。自分たちの理想国家をつくる、といった夢に夢中になっていた舞台だったような気がしている。」(p177)


