深い河

3件の記録
- RIYO BOOKS@riyo_books2024年5月11日読み終わった人間の哀しさが滲む小説を書きたい。それでなければ祈りは出てこない。 グリーンの『燃えつきた人間』を読み始める。いかにも壮年、五十代の小説という作品だ。五十代は迷いの多い年齢という意味でだ。ここにはグリーンの人生の、信仰の迷いが叩きこまれている。私の今度の小説だって同じだ。違うのは七十歳近くになっても私の人生や信仰の迷いは、古い垢のようにとれない。その垢で私は小説を書いているようなものだ。 ──遠藤周作『深い河 創作日記』