姦淫に寄す

4件の記録
沙南@tera_372026年4月16日読み終わった「九段坂下の裏通りに汚い下宿屋があつた。冬の一夜、その二階の一室で一人の勤め人が自殺した。」 安吾作品ばかり読んでいる方を見つけて、私も真似して読むことにした。 頁をめくりながら始終、動悸がしていた。 不快なものではない。かといって、高鳴り、と表現するのも相応しくないし、ときめき、などでは絶対にない。仄暗いけれど、どこか爽やかな。淡い停滞の底に、なにかが決壊しそうな気配が潜むような。 うーん。説明のつかない高揚感があったことは確かだと説明しておく。わけもなくどきどきと暴れる心臓を、そのままにしておくことが私は嫌いではないので、一旦放置でいい。 そうか。理由なんかなくてもいい。人と人は、なぜだか一緒にいることもあるし、なぜだか離れてしまうこともある。玄二郎と澄江。定義不能な二人の空気感に触れていると、名づけられたものだけがすべてではないのだと気づかされる。 「正しさ」を基準に生きてしまうことも多いけれど、なんとなく、隣にいたいからいる、やってみたいから挑戦する、そのくらいでいい。安吾の作品はどれも根底に「正直さ」がある。私も、自分にも他者にも正直に生きるという核心を、ずっと見失わずにいたい。 【気に入った表現】 「動物園の河馬を考え深くしたような」 面白いたとえ。センスある。 でも味と品位のあるイケメンらしい。 どういう顔?
- こる@stor_kol2026年4月10日読み終わったそういった描写は一切ないが、これはもう一種の官能小説と言っても差し支えないのでは、と思った。 言語化能力には自信があったが、こうも表現し難いと思ったのは本当に久しぶりで、今はこの余韻を下手に言語化せずに持っておこうと思った。 他の人がこれを読んで何を思うのかにすごく興味がある。





- こる@stor_kol2026年4月8日読み始めた読んでる綺麗で気高い、古き良き日本語。 夏目漱石の文体には馴染みがなさすぎて頭を抱えたし、江戸川乱歩は少し写実的すぎると思っていた自分には、まさに待ちに待った作家だった。 坂口安吾の言葉選びが好きかもしれないと思った。


