バガヴァッド・ギーターの世界

バガヴァッド・ギーターの世界
バガヴァッド・ギーターの世界
上村勝彦
筑摩書房
2007年7月1日
2件の記録
  • ni
    ni
    @nininice
    2025年3月8日
    三月五日 大好きなドラマ(アシモフ原作『ファウンデーション』シリーズ)の作中に、人類の美しい遺産として『バガヴァッド・ギーター』が登場する。「神の詩」と呼ばれるこの聖典について知りたくなり、何冊か準備してみました。冒頭から、「大乗仏教に強い影響を与え、その結果生まれたのが如来蔵思想であるということができます」と書いてあり、大変興味深い。 三月六日 庭のミモザがこの連日の寒さに咲くのを躊躇っている。早く春を感じたい。休みの日になぜヒンドゥ教の聖典について学んでいるのか自分でもよくわからない。一時間ほどのうとうとしながらの読書。 神であるクリシュナと勇士アルジュナの問答、その本編を読まずに解説書から読みはじめてしまった。「すべての行為を絶対者(=神)に対する捧げ物として行えば、行為の結果に束縛されない」というような事を神自身が伝え、その命ぜられている行為が今のところ「戦え」なのがいまいちピンときていない。 三月七日 仕事の合間に。「臨終のときに何かを念じた場合、死後にその念じた対象と必ず一体化する」 神クリシュナが人間の形だと男性、というのが解せない。信仰の為に読んでいるわけではないので、自分と深い関わりはないのだけど、どうして一神教の神とか預言者って男性ばかりなんだろう? 三月八日 神への信愛、神との一体化についての説明部分を、長々と読んでもう限界、と思って本を閉じて諦めようとしていたところに、 「第十四章 カーラ(時間)の恐怖」 私は世界を滅亡させる強大なるカーラである。諸世界を回収する(帰滅させる)ために、ここに活動を開始した。たといあなたがいないでも、敵軍にいるすべての戦士たちは生存しないであろう。それ故、立ち上がれ。名声を得よ。敵を征服して、繁栄する王国を享受せよ。彼らはまさに私によって、前もって殺されているのだ。あなたは単なる機会(道具)となれ。アルジュナ。 この部分、ドラマで引用されていたような、されていなかったとしても、大きなテーマの一つになっていたと思う。個人の行動も思いも、大いなる時間、歴史を紡ぐには全く関係ない。あなたが行動しようがしまいが、結果は変わらない。これは『ファウンデーション』シリーズの原作にも美しく響いているテーマだ。 カーラ Kala ドラマにはKalleという原作には登場しないキャラクターがいて、とても意味深な存在なんだけど、もしかしたらこのKalaが元となっているのかな? 解説にある「著者の信仰告白」的な箇所は今回の読書の目的ではなかったので飛ばして、なんとか読了。次はいよいよ『バガヴァッド・ギーター 神の詩』を読みます。
  • ヒンドゥー教の聖典の解説書。「大宇宙=私」という公式が大前提の哲学。分からなくても、とにかくノートに書き出し無理やりでも読み進めていく。たいそう時間はかかったが、この勉強を進めていく自信になった。一生の課題、ライフワークに出会えた。
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