現代アイヌ文学作品選 (講談社文芸文庫 かV 1)

4件の記録
- はるにれ@Elms11302025年6月1日読み終わった読書メモ図書館本後半もゆっくり読んだ。萱野茂の「樹木と共に」には、アイヌの人たちになじみのある54種類の樹木についての解説があり、短い文章だが読みごたえたっぷりだった。 鳩沢佐美夫の祖母の思い出からは、懐が深く素朴な女性の生き様を垣間見ることができるが、東京に興業に行ったアイヌの人たちに対する酷い待遇が結末に明かされていて、本当にやるせない。
- はるにれ@Elms11302025年5月29日まだ読んでる読書メモ図書館本我ながら山男なる面を撫で 鏡を伏せて苦笑するなり 滅亡に瀕するアイヌ民族に せめては生きよ俺の此の歌 名前だけは聞き覚えがあった違星北斗。無骨だけど力強い。アンソロジーなので、彼が詠んだ歌と、彼のことを詠んだ歌の両方が読める贅沢。 こんな時「北斗」が生きて居たならと 沁々思ふ ひとり夜更けに (森竹竹市)
- はるにれ@Elms11302025年5月27日読んでる読書メモ図書館本19歳で亡くなった知里幸恵の言葉があまりに純粋で辛くなってしまったので、より長く生きた弟、知里真志保の苦味の効いた文章にどこか救われた気持ちになった。 アイヌの言葉をそのまま使ったバチェラー八重子の短歌の響きも印象的。 「イレスサポ 己がたふとき 力をば ふかく隠しつ ゆかしき思」 イレスサポは養育上の姉の意味だそうです。