雪崩連太郎怨霊行 (1980年)

雪崩連太郎怨霊行 (1980年)
雪崩連太郎怨霊行 (1980年)
不明
2件の記録
  • 先日神保町でおこなわれた古本博覧会に行って、盛林堂書房のブースで購入した本。奥付には昭和55年刊行、とある。1980年、ということは46年前。 ルポライターの雪崩連太郎が雑誌取材で各地を訪れ、その土地に根差した怪異に出遭う。 各話の題は、五百羅漢、鬼板師儀助、三つ目達磨、六本足の牛、色玻璃なみだ壺、からくり花火、小函のなかの墓場…。 ホラーあるいはミステリというよりも、怪奇小説という呼び名がふさわしい。おもしろかった。 一つだけ。 この雪崩連太郎が出会う怪異には必ず女性が関わっていて、そしてほぼ毎回、雪崩は女性と情事に及ぶ。しかもアプローチをかけてくるのはいつも女性の側からで、雪崩はあくまで紳士的に振る舞っているが、結局はお約束のように関係を持ってしまう。 これって、「なぜかモテる主人公」という、凡庸で古びたフィクション全般にありがちな設定じゃないか…と、その点は苦笑を禁じ得なかったけれども、自分が生まれる前に書かれた作品に自分が今生きている時代の視線でツッコミを入れるのも野暮というか、ある意味で傲慢なことかもな、と思った。
  • この本を読んだきっかけもせっかくだから記録しておく。 「雪崩連太郎」という名前は、「奇書が読みたいアライさんの変な本ガイド」というブックガイドで知った。 『雪崩連太郎全集』という本について "京極堂シリーズや津原泰水『蘆屋家の崩壊』が好きな方に鉄板でオススメしたい" と紹介されていて、『蘆屋家の崩壊』が好きな自分はすごく興味を惹かれたのだけど、とっくの昔に絶版だった。 そもそもこの「奇書が読みたい〜ガイド」自体が絶版、品切れの本や同人誌も含めてとにかく"変な本"を紹介するというブックガイドなので、しかたないなー…と思って、それっきり、すっかり記憶の彼方に消えていた。 先日、神保町でおこなわれたブックフェスティバルと古本博覧会に出かけて、ぎゅうぎゅうの人混みに揉まれながら書棚を眺めていたら、「雪崩連太郎」という文字が目に入った。『雪崩連太郎怨霊行』。紹介されていた『雪崩連太郎全集』とは違うけれども同じシリーズ物だとわかった。有難いことに価格もお手頃だった。 こういう思いがけない出会いがあるから古本市は楽しい。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved