バスラの図書館員

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読書日和@miou-books2026年6月30日読み終わった借りてきた舞台はイラク最大の港町・バスラ。図書館員のアリアさんが、戦火のなかで約3万冊の蔵書を守り抜いた実話をもとにした絵本。 冒頭に紹介されるアリアさんの言葉が印象的だった。 「コーランのなかで、神が、最初にムハンマドに言ったことは、『読みなさい』ということでした」 イラクといえば、かつてメソポタミア文明が栄え、『ギルガメシユ叙事詩』が生まれた土地。バスラの図書館にも、きっとかけがえのない本が数多くあったのだろう。 物語は淡々と進むけれど、その静けさがかえって胸に響く。図書館は焼失してしまうものの、アリアさんたちの尽力によって多くの本が救い出される。実に図書館の蔵書のうち70%もの本が。アリアさんは図書館の再建をじて本を守り続けている。 読み終えてから、思わずGoogleマップでバスラの街を眺めた。 今年の初め頃には、「イラクもようやく落ち着いてきて、もう少しすれば旅行者も訪れやすくなるかもしれない」と聞いていた。 でも、その後のイラン情勢などもあり、再び遠い場所になってしまったとも耳にする。 一冊の絵本から、歴史や戦争、図書館という場所の意味、そしてまだ訪れたことのない土地へと、思いはあちこちに飛んでいった。
