僕らはマンガを言葉にしたかった 60〜70年代マンガ史私論
3件の記録
阿部義彦@xtc1961ymo2026年5月23日BSマンガ夜話のレギュラーゲストで、マンガ評論家、夏目漱石の孫でもある夏目房之介さんの久々の新刊。と言っても、ほぼ過去に「コミックパーク」というサイトに連載した物の一部「ビックコミック創刊」の頃から「ニューウェーブの発見」までの回を中心に手を入れて編成仕直し、新たに加えた文章も有ります、かなり手間が掛かってるだけに、著者(50年生まれ)~70年生まれの読者には響く内容です。(自分は61年生まれ)。私的にはまず「佐々木マキと『ガロ』読者欄」「コムの時代と漫画表現論」などの章立てが素晴らしい。〈当時、政治的だった青年には、「COM」はいわば日和見的で軟弱な中産階級的媒体に見えた可能性もある、逆に「COM」側から見ると「ガロ」の方向は、マンガを政治の道具にしかねない印象をもたれたと思う。〉そして、大友克洋、寺田克也、浦沢直樹、谷口ジローら多くの漫画家に影響を与えたメビウスに深く触れている事。そして70年代末の「三流エロ劇画ブームメント」に詳しく触れている事、しかもその立役者「劇画アリス」編集長、亀和田武については、1章を設けて、『亀和田武の〈メタコミックモデル〉」として論じている事です、ここからニューウェーブの漫画家達(大友克洋、吾妻ひでお、高野文子、ひさうちみちお、いしかわじゅん、等など)が生まれてきたので、見過ごせないし、良くぞ論じてくれた、と今でもその漫画を持ってる自分は快哉を叫びました。これはじつに充実して夏目さんの半生とシンクロして綴られている労作だと思いました。





