エミリー・ワイルドの妖精事典 (創元推理文庫)

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うゆ@otameshi_8302026年9月3日読み終わった久々に愉しいファンタジー小説を読んだ! 妖精が本当に存在する世界では、それは当然科学の対象になるのだな。人間の知的好奇心は飽くことを知らない。ただ科学といってもこの小説の主人公エミリーはこの世界でいうなら動物の生態学や動物行動学、あるいは聞き取り調査をする文化人類学者みたいな感じで、とにかくフィールドワーク、フィールドワーク、フィールドワーク。カラスの先生松原始さんのフィールドワークの本を読むような愉しさがある。そして人間の善悪や倫理観とは違う原理で存在している妖精との接触は危険に満ちている。そういう意味ではエミリーの冒険譚でもあるし、最終的にはおとぎ話でもある。 実は思ったよりライトでハーレクインぽいのかな?と読むのを少し躊躇していたのだけれど、Xのフォロワーさんの読了投稿を拝見してやっぱり読もうと思い直しました。読み始めてわりとすぐに、これは肌に合う感じだな〜と思ったのが最後までずっと続き嬉しい。それには原島文世さんがエミリーを敬語口調で喋らせてくれたことが大きいと思う。たとえば「最低です」が「最低よ」だったら全然違ったし、試しにいわゆる日本語の女言葉「〜わ」「〜よ」で脳内変換してみたら、エミリーの人物造形も物語全体の風合いもガラッと印象が変わってしまう。日本語って難しい。訳って難しくて面白いんだな。私は原島さんに感謝してます。 そしてなんかこの作者さん私の愛するダイアナ・ウィン・ジョーンズみがある。そこも好き。 さて…ここまで全然内容にあまり触れていないのには訳がある。この話、結構いろいろ仕掛けがあるので何を言ってもネタバレになってしまうのだ。情報が少しずつ開示されてゆく、初読時の新鮮な楽しみはネタバレなしで味わったほうが絶対よいと思う。私のXのフォロワーさんもうまーく隠してくれていて流石だなと思いました。 でも少しだけ語りたいので以下は【ネタバレあり】で書きます。(けど決定的なことは書いてない!つもり。) バンブルビーが登場して、なんかこいつハウル系の男だな…と思ったのですが、読み進めていくと思った以上に「ハウル」でした!物語の骨格やなんかも『魔法使いハウルと火の悪魔』に共通するところが多く、そういった点を見つけてはニヤリとしてました。 ハウルも妖精王のモチーフを付与されている(と私は思っている)し、やはり『魔法使いハウルと火の悪魔』は妖精譚だってことよね…とひとり頷く。 告白シーンやエミリーの目覚めのシーンなんかもハウルを思わせてニヤニヤ…二人の関係性も…ニヤニヤ。 エミリーがロマンチックな性格じゃなく自分の研究第一!なところは『薬屋のひとりごと』の猫猫ぽくもあり。昨今はこうしたヒロインが絶世の美男に秋波を送られるパターンが流行っているのか?などと。 そしてシャドウ!!もうこのシャドウが出てきた時点で犬好きのハートはガッツリ掴まれるわけだが、どういう犬種なんだろう?と調べてみて あれ??? となったのが途中で あ〜〜〜〜それも…そういうこと…! と合点がいくのが気持ちよい。 しかし…エミリーはホントに人間なのか。凄すぎるぞ…。 巻末のお話も面白かった。 それも含め作中の妖精のエピソードや妖精学の話なども基本的に著者の創作なので、その作り込みが凄いなって思いました。うっかりすると全部信じちゃう人いるんじゃないか?? 後半はフェアリーテイルの話の運びとなって少しテイストが変わるのに最初は少し戸惑ったが終わってみるとこういうのも好き!となった。 このお話は3部作の1作目らしいので、是非続きも訳されて欲しいです。エミリーとバンブルビーが扉を探していろいろ危険な目に遭うのかな?!楽しみだ〜




はづき@paroles11182026年8月18日読み終わった好き!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 研究にしか興味がなく人間関係が苦手なエミリー、ナルシストだが憎めない魅力的なバンブルビー(エミリーにだけ甲斐甲斐しい)のコンビ。絶対みんな好き。 〈隣人〉たち。 ああなんで日本には妖精がいないんだろう!絶対続巻も刊行して。



