A3(下)

3件の記録
- サリュウ@sly_notsry2025年4月18日読み終わった"もしもあなたが夜道で背中を刺されたとする。幸い傷は軽く、犯人も数日後に捕まった。でもなぜ犯人が自分を刺したのか、その理由がわからないまま裁判は終結した。ならば不安と恐怖はその後も続く。自分がなぜ刺されねばならなかったのか、犯人が誰かと自分を間違えたのか、あるいは自分でも知らないうちに犯人の恨みをかうようなことをしていたのか、それともまったく別の理由なのか、それがわからないうちは、怖くて夜道を歩けなくなる。 それはまさしく、地下鉄サリン事件以降にこの社会が陥った状況だ。" p.322-323 この本の内容と関係あるような無いような感慨だけど、死刑というのは「あなたと共に生きたい人はこの世界のどこにも、ひとりもいない」「だれもあなたと同じ時代を生きようとしていない」と宣告する刑でもあるんだなあ、と、終盤部分を読みながらふと思った。
- サリュウ@sly_notsry2025年4月16日読み始めた読んでる"かつても今も死刑を決めた判決文の多くには、「死刑を求めざるをえない」との常套句が、とても頻繁に使われている。つまり死刑は「突出した刑罰である」との前提が存在していた。実際に他の刑罰のすべてが教育刑であることを考えれば、死刑はきわめて例外的な刑罰だ。でも光市母子殺害事件において最高裁が出した「死刑を求めない理由はない」との二重否定が意味することは、まずは「死刑ありき」という前提だ。例外が例外ではなくなった。" p.93