水辺にて

6件の記録
紫嶋@09sjm2026年9月17日読み終わった借りてきたカヌーで楽しむ川下りの景色、海外の海の思い出や物語、水辺の生態系に向ける観察の目やダム湖に沈んだ集落への夢想など、水辺にまつわるエッセイ集。 カヌーを愛好して日本各地の川や湖に足を運んだり、琵琶湖近くに仕事場を持っていたり、筆者の梨木さんは何かと水辺を好み、水辺に縁のある方なのだなと思う。 エッセイであっても、筆者が自然に向ける眼差しやそれを綴る言葉には深く詩的な感性と情緒が満ちているように感じる。 文中でご本人も語っているように、物語の気配が常にしている。物語がそこからふつふつと、水中から浮かび上がる泡のように生じて弾けそうな印象。 梨木さんの書く文章や言葉選びは、どうにもサラサラと読み流すことができない。ひとつひとつの単語の意味や、言葉の響きを噛み締めながら、大切に、深呼吸をするように読みたくなる。 結果として、一冊を読み切るまでにも思ったより時間がかかってしまうのだが、コスパだタイパだと言われがちな昨今において、あえて一冊にじっくり時間をかけて読みたくなるという経験は、逆に贅沢かもなと思う。
幸緒@kons_03202025年7月25日読み終わった「常若の国」1〜3「一羽で、ただただじっとしていること」がとくに沁みた。梨木さんの随筆にはいつも地に足がついたうつくしさがあって、この世界を生きていこうとおもえる勇気をくれる。「ゆっくりと」に引用されていた河野裕子さんの短歌もよかった







