アシェンデン

アシェンデン
アシェンデン
モーム
中島賢二
岡田久雄
岩波書店
2008年10月1日
3件の記録
  • 帆
    @_honnomemo
    2025年6月19日
    📖 p377 「人間は、揺籠から墓場までのほんのわずかばかりの時間を、愚行の中で浪費しているだけなのだ。なんと卑小な存在だろう!雲一つない空で、無数の星がきらきらと輝いていた。」 人間は愚行で人生を消費する卑小な存在だと表現した部分が、「雲一つない空で」からはじまる一文により、悲観や絶望感ではなく、もっと広義で、明るい雰囲気を纏っている。 人間とはそもそも完璧ではなく、愚かなものなのだ、というような寛容さ。私はそんなふうに受け取った、すきだなぁとおもった
  • 帆
    @_honnomemo
    2025年6月15日
    📖 「人を好きになる場合でも、相手の欠点に気づかなかったからではなく、相手の欠点など少しも気にならず、鷹揚にちょっと肩をすくめてやり過ごすことができるからだったのだ。また、ありもしない美点を相手が持っていると錯覚したりはしなかった。」 すてき。人と関わる上での理想だなぁと、自分の心に響いた。
  • 帆
    @_honnomemo
    2025年6月5日
    自分の人生の大事な場面を、舞台の技巧を知っている彼ならではの俯瞰した目で、喜劇に変換してしまうのが面白くて好き。 職業「医者」と「作家」というと、チェーホフを思い浮かべるけれども、客観して世界を捉える、という点ですごく二人は似ているように思える。そして、そういう人はきっと誰よりもスパイに向いているんだろうなぁと、この本を読んで思った。 📖  - 「ドアの前で一瞬足を止めた時、急に、こんな苦境がなんだか少々ばかばかしいことのように思えてきた」(アシェンデン p29)
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