

帆
@_honnomemo
2025年~
記録 🕊️🍃
- 2025年8月20日灯台へヴァージニア・ウルフ,御輿哲也読んでる
- 2025年8月17日陽だまりの彼女越谷オサム読み終わった友人の友人から、ぜひ読んでほしいと渡された本。かなり前に映画館で見た記憶があった。映画を観た後に原作を読むという読書をあまりしたことがなかったので、初めての体験ですごく面白かった。映画では、描かれない部分を役者の表現から想像して創作する楽しみがあるし、小説ではそこに作家の表現したいことを細かく読み取ることができる。どちらも違う良さのある楽しい行為だなぁと思います。
- 2025年8月13日悲しみよ こんにちはフランソワーズ・サガン,Francoise Sagan,河野万里子読み終わった作者が当時18歳だと聞き、興味を惹かれ購入した本。読み始めてすぐに混乱する。これを書いたのが、18歳だって?私の聞き間違いだったんじゃないかと思い、何度も裏表紙を確認した。そこには紛れもなく「18歳で描いた衝撃のデビュー作」と書いてあった。ほんとうに衝撃。 読み終わって暫くは涙が止まらなかった。恥ずかしかった。顔をぐしゃぐしゃにして泣くのは久しぶりだった。 「幸福そうなアンヌの顔」が私の脳裏にもよぎる。苦しい。とてもよかった。
- 2025年8月10日ハーメルンの笛吹き男阿部謹也読み終わった丸一日ずっと読んでいた。頭がごちゃごちゃ。 「1284年6月26日、ドイツのハーメルンで130人の子供が街を去った」というおそらく事実と考えられる出来事の記録から、人々の伝承により『笛吹き男』の伝説が生じていく。一つの出来事に対して、後の人々が意味や物語を付け足してゆく様子が、とても興味深い。 笛吹き男の正体は、東部開拓のための植民勧誘だったという説が私的には確かにしっくりきて(そうであって欲しいとも思う)「なるほど」と思ったけれど、結局私たちにはそれが事実かどうか確かめる術がないというのも、なんともいえないそわそわとする感覚がある。おもしろかった
- 2025年8月9日雨天炎天村上春樹読み終わった読み終わり。旅の記録を綴ったエッセイ、その至る所にクスッとしてしまうようなユーモアな言葉が散りばめられていて、こういう言葉のセンスが光る人になれたらどんなにいいだろうか、と思う。外出先で一人で読んでいても、ニヤけてしまう。変な人だと思われていないだろうかと心配しています。面白かった! 「愛は消えても親切は残る」って、素敵な言葉だなぁと思った。
- 2025年8月3日雨天炎天村上春樹読んでるギリシャ編読み終わり。村上春樹がアトスを旅した記録が書かれている。現代にもまだこんなところがあるなんて...ととても面白く読んだ。私は女だから、一生アトスにはいけないけど、この世の中に絶対に入れない場所が存在している、という事実だけでもワクワクする。 ーーー「宗教云々というよりは、人の生き方の確信の問題なんだと思う。確信ということで言うなら、世界中探してもアトスくらい濃密な確信に満ちた地はちょっと他にないのではないかと言う気がする。」 人の生き方の、濃密な確信。なんか素敵だなぁ、と思う。
- 2025年7月31日幸福な無名時代G.ガルシア=マルケス読んでる1958年のベネズエラでのルポルタージュ。実際にあった出来事だが、小説の様にスラスラと読める。『潜伏からの帰還』で、パトリシオ・ケリーという人物を初めて知った。理性的な戦略と行動による、華麗な脱獄...。こんな人が実際にいたなんて。すごく興味を惹かれた。 ーーー「自分の短所と長所の全てのものを最も厳しい状況下の一瞬に凝縮して発揮することができる人間である」
- 2025年7月23日エレンディラガブリエル・ガルシア・マルケス,ガブリエル・ガルシア=マルケス,木村栄一,鼓直読み終わった「百年の孤独」と「族長の秋」の間に書かれた短編集とのことで、緊張して挑んだら、かなりマイルドで読みやすかった。 グロテスクな描写が上記二作品と比べてかなり少なくて、マジックリアリズムと言われる虚構と現実が入り混ざったふしぎな世界も楽しめるので、すごくいいなと思った。 独特の面白い描写がたくさんある。 ーーー「なにより医者を驚かしたのは、天使の翼の合理性だった。全く人間的なこの肉体に極めて自然に取り付けられており、他の人間が同じように翼を持たぬ理由が納得しかねたほどだった。」(大きな翼のある、ひどく年取った男) この一文が、全く普通の世界に極めて自然に超常現象が取り付けられているガルシアマルケスの作品を象徴しているようで、とても印象に残った。
- 2025年7月20日予告された殺人の記録ガブリエル・ガルシア=マルケス読み終わった題名が怖くて放置していた本。「百年の孤独」が読めたならいけるよ、と人に勧めてもらいやっと手に取った。いざ読み始めてみると、すごく面白くて3時間くらいで読み終わってしまった!読まず嫌いは良くないなぁ 内容はすごく面白かったけど、登場人物たちの行動を理解するのが難しい。 バヤルドサンロマンが結婚を白紙にする動機や、ビカリオ兄弟の妹の名誉を守るのが男の義務だ、などかなり昔の価値観に、そんなことで??と疑問を抱かずにはいられなかった。 時代が違うとこんなにも価値観が違うのか...と驚いてしまった ーーー 百年の孤独の、アウレリャノブエンディア大佐とヘリネルドマルケスがでてきて、こういうの楽しいなって思った。
- 2025年7月10日族長の秋ガブリエル・ガルシア=マルケス,鼓直読み終わった2ヶ月に渡り読み続けた『族長の秋』やっとおわり!断片的なシーンや雰囲気は面白く読めたけど、この物語の凄さや本質的なものはまだ半分も理解できていない気がする。 でも、最後のページにて、 ーー 「われわれが決して満たされることのない情熱で愛していた生を、閣下は想像して見ることさえしなかった。われわれは充分に心得ていることだけど、生は束の間のほろ苦いものだが、しかし他に生はないということを知るのが恐ろしかったからだ」 この文章を読んだ瞬間に、なんだか少しこの物語の全体の様子が、見えてきたような気がした。
- 2025年7月8日族長の秋ガブリエル・ガルシア=マルケス,鼓直読んでる沢山の人を殺して不幸にした大統領でも、人を愛する心がある。彼は突然人を殺すことも、慈悲の心を示して救うこともする。道徳観どうなってんだと思いながら読んでいたけれど、その行動の揺らぎ自体も、彼の心が葛藤に苦しんでいた証拠として読むことはできる。 彼は快楽で人を殺していたわけではなく、自分や愛する家族に危険が迫っているという想像や現実の証拠に基づいて人を殺していた。一国のトップで居続けるというのは、私たちには計り知れない恐怖があり、過剰防衛として残虐な独裁者になってしまうという点は、許さずとも理解すべきかもしれないと思った。 行動の責任は取るべきかもしれないけれど、人間として欠落品というわけでは決してない。生まれながらにして、その本質が悪人であるという人はきっといないんだろうという思いが、ますます強くなる。だから悲しい。あと100ページ。
- 2025年7月4日ポケットに名言を寺山修司読み終わった共感できる所、できない所色々あるけど、寺山修司の言葉が好き 寺山自身が集めた名言をつらつらと書き記した後に、 ーー「『名言』は誰かの書いた台詞であるが、すぐれた俳優は自分のことばを探し出すための出会いが、ドラマツルギーというものだということを知っているのである」 で締めくくるのが、くぅ、粋な文章だなぁと、誰かと語りたくなってしまうほどの愉快さ。
- 2025年7月3日族長の秋ガブリエル・ガルシア=マルケス,鼓直読んでる何度読むのをやめようとしたかを考えると、この物語の終わりに近づくにつれ寂しさと達成感が増してゆく。語り手も時間軸も数行単位で変わり続ける難解作品...。あと200ページを切った! 気が滅入ってしまうので家の中では読めず、公園は暑いので、久々に喫茶店で。喫茶店は、コーヒーを飲み過ぎるデメリットがあるけど、適度に気が散るので、こういった本を読むのにとても良いなぁと思う。物語が苦しい状況にある時、ふと顔を上げて他のお客さんの談笑を眺めると現実の暖かさに心が落ち着く。
- 2025年7月1日
- 2025年7月1日族長の秋ガブリエル・ガルシア=マルケス,鼓直読んでる少しずつ終わりが見えてきた。ものすごく非道なことをしている独裁者なのに、情緒がまるで子供のようで、苦しい。元々は善政を行なっていたようだし、この大統領は権力さえなければ、意外と普通の一生を送れたのかもしれない。 権力者、というとさぞ満たされた生活を送っているのだろうと一般市民である私たちは思ってしまいがちだけれど、この作品で大統領を苦しめる空虚さや孤独みたいなものが、実際的なところなんだろうと思ってしまうな。貴い身分の者は、得られる権力や富と引き換えに、平民が決して払うことのない犠牲を一身に引き受けているのだと思う。どちらが上か下かという問題ではなく、ただ役割の問題だと、そういうふうに感じる。考えさせられる
- 2025年6月19日アシェンデンモーム,中島賢二,岡田久雄読み終わった読んでる📖 p377 「人間は、揺籠から墓場までのほんのわずかばかりの時間を、愚行の中で浪費しているだけなのだ。なんと卑小な存在だろう!雲一つない空で、無数の星がきらきらと輝いていた。」 人間は愚行で人生を消費する卑小な存在だと表現した部分が、「雲一つない空で」からはじまる一文により、悲観や絶望感ではなく、もっと広義で、明るい雰囲気を纏っている。 人間とはそもそも完璧ではなく、愚かなものなのだ、というような寛容さ。私はそんなふうに受け取った、すきだなぁとおもった
- 2025年6月15日アシェンデンモーム,中島賢二,岡田久雄読み終わった読んでる📖 「人を好きになる場合でも、相手の欠点に気づかなかったからではなく、相手の欠点など少しも気にならず、鷹揚にちょっと肩をすくめてやり過ごすことができるからだったのだ。また、ありもしない美点を相手が持っていると錯覚したりはしなかった。」 すてき。人と関わる上での理想だなぁと、自分の心に響いた。
- 2025年6月5日アシェンデンモーム,中島賢二,岡田久雄読み終わった読んでる自分の人生の大事な場面を、舞台の技巧を知っている彼ならではの俯瞰した目で、喜劇に変換してしまうのが面白くて好き。 職業「医者」と「作家」というと、チェーホフを思い浮かべるけれども、客観して世界を捉える、という点ですごく二人は似ているように思える。そして、そういう人はきっと誰よりもスパイに向いているんだろうなぁと、この本を読んで思った。 📖 - 「ドアの前で一瞬足を止めた時、急に、こんな苦境がなんだか少々ばかばかしいことのように思えてきた」(アシェンデン p29)
- 2025年5月31日晴れの日散歩(新潮文庫)角田光代読み終わった日常を忙しなく生きていたら気がつけないような小さい幸せやクスッとしてしまう出来事を拾い上げてエッセイにしてしまう、そういうところが大好きです... 角田さんのエッセイを読むたび、人生ってこんなにも小さな楽しいことで溢れているのかと幸せな気持ちになる。 無性にたまごサンドが食べたくなりました
- 2025年5月6日百年の孤独ガブリエル・ガルシア=マルケス,鼓直読み終わった私たちと同じような現実の中に、虚構が組み込まれている、なんとも不思議で不安な世界だった。賢さや思いやりもあるアウレリャノ大佐が、戦争という手段に飲み込まれて引き返せなくなっていく様子が、恐ろしく印象的だった。 読み終わってもうまく自分の言葉でまとめられない... もう一回読んだら、新たな発見がたくさんありそう。
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