

帆
@_honnomemo
2025年~
記録 🕊️🍃
- 2025年7月10日族長の秋ガブリエル・ガルシア=マルケス,鼓直読み終わった2ヶ月に渡り読み続けた『族長の秋』やっとおわり!断片的なシーンや雰囲気は面白く読めたけど、この物語の凄さや本質的なものはまだ半分も理解できていない気がする。 でも、最後のページにて、 ーー 「われわれが決して満たされることのない情熱で愛していた生を、閣下は想像して見ることさえしなかった。われわれは充分に心得ていることだけど、生は束の間のほろ苦いものだが、しかし他に生はないということを知るのが恐ろしかったからだ」 この文章を読んだ瞬間に、なんだか少しこの物語の全体の様子が、見えてきたような気がした。
- 2025年7月8日族長の秋ガブリエル・ガルシア=マルケス,鼓直読んでる沢山の人を殺して不幸にした大統領でも、人を愛する心がある。彼は突然人を殺すことも、慈悲の心を示して救うこともする。道徳観どうなってんだと思いながら読んでいたけれど、その行動の揺らぎ自体も、彼の心が葛藤に苦しんでいた証拠として読むことはできる。 彼は快楽で人を殺していたわけではなく、自分や愛する家族に危険が迫っているという想像や現実の証拠に基づいて人を殺していた。一国のトップで居続けるというのは、私たちには計り知れない恐怖があり、過剰防衛として残虐な独裁者になってしまうという点は、許さずとも理解すべきかもしれないと思った。 行動の責任は取るべきかもしれないけれど、人間として欠落品というわけでは決してない。生まれながらにして、その本質が悪人であるという人はきっといないんだろうという思いが、ますます強くなる。だから悲しい。あと100ページ。
- 2025年7月4日ポケットに名言を寺山修司読み終わった共感できる所、できない所色々あるけど、寺山修司の言葉が好き 寺山自身が集めた名言をつらつらと書き記した後に、 ーー「『名言』は誰かの書いた台詞であるが、すぐれた俳優は自分のことばを探し出すための出会いが、ドラマツルギーというものだということを知っているのである」 で締めくくるのが、くぅ、粋な文章だなぁと、誰かと語りたくなってしまうほどの愉快さ。
- 2025年7月3日族長の秋ガブリエル・ガルシア=マルケス,鼓直読んでる何度読むのをやめようとしたかを考えると、この物語の終わりに近づくにつれ寂しさと達成感が増してゆく。語り手も時間軸も数行単位で変わり続ける難解作品...。あと200ページを切った! 気が滅入ってしまうので家の中では読めず、公園は暑いので、久々に喫茶店で。喫茶店は、コーヒーを飲み過ぎるデメリットがあるけど、適度に気が散るので、こういった本を読むのにとても良いなぁと思う。物語が苦しい状況にある時、ふと顔を上げて他のお客さんの談笑を眺めると現実の暖かさに心が落ち着く。
- 2025年7月1日
- 2025年7月1日族長の秋ガブリエル・ガルシア=マルケス,鼓直読んでる少しずつ終わりが見えてきた。ものすごく非道なことをしている独裁者なのに、情緒がまるで子供のようで、苦しい。元々は善政を行なっていたようだし、この大統領は権力さえなければ、意外と普通の一生を送れたのかもしれない。 権力者、というとさぞ満たされた生活を送っているのだろうと一般市民である私たちは思ってしまいがちだけれど、この作品で大統領を苦しめる空虚さや孤独みたいなものが、実際的なところなんだろうと思ってしまうな。貴い身分の者は、得られる権力や富と引き換えに、平民が決して払うことのない犠牲を一身に引き受けているのだと思う。どちらが上か下かという問題ではなく、ただ役割の問題だと、そういうふうに感じる。考えさせられる
- 2025年6月19日アシェンデンモーム,中島賢二,岡田久雄読み終わった読んでる📖 p377 「人間は、揺籠から墓場までのほんのわずかばかりの時間を、愚行の中で浪費しているだけなのだ。なんと卑小な存在だろう!雲一つない空で、無数の星がきらきらと輝いていた。」 人間は愚行で人生を消費する卑小な存在だと表現した部分が、「雲一つない空で」からはじまる一文により、悲観や絶望感ではなく、もっと広義で、明るい雰囲気を纏っている。 人間とはそもそも完璧ではなく、愚かなものなのだ、というような寛容さ。私はそんなふうに受け取った、すきだなぁとおもった
- 2025年6月15日アシェンデンモーム,中島賢二,岡田久雄読み終わった読んでる📖 「人を好きになる場合でも、相手の欠点に気づかなかったからではなく、相手の欠点など少しも気にならず、鷹揚にちょっと肩をすくめてやり過ごすことができるからだったのだ。また、ありもしない美点を相手が持っていると錯覚したりはしなかった。」 すてき。人と関わる上での理想だなぁと、自分の心に響いた。
- 2025年6月5日アシェンデンモーム,中島賢二,岡田久雄読み終わった読んでる自分の人生の大事な場面を、舞台の技巧を知っている彼ならではの俯瞰した目で、喜劇に変換してしまうのが面白くて好き。 職業「医者」と「作家」というと、チェーホフを思い浮かべるけれども、客観して世界を捉える、という点ですごく二人は似ているように思える。そして、そういう人はきっと誰よりもスパイに向いているんだろうなぁと、この本を読んで思った。 📖 - 「ドアの前で一瞬足を止めた時、急に、こんな苦境がなんだか少々ばかばかしいことのように思えてきた」(アシェンデン p29)
- 2025年5月31日晴れの日散歩(新潮文庫)角田光代読み終わった日常を忙しなく生きていたら気がつけないような小さい幸せやクスッとしてしまう出来事を拾い上げてエッセイにしてしまう、そういうところが大好きです... 角田さんのエッセイを読むたび、人生ってこんなにも小さな楽しいことで溢れているのかと幸せな気持ちになる。 無性にたまごサンドが食べたくなりました
- 2025年5月6日百年の孤独ガブリエル・ガルシア=マルケス,鼓直読み終わった私たちと同じような現実の中に、虚構が組み込まれている、なんとも不思議で不安な世界だった。賢さや思いやりもあるアウレリャノ大佐が、戦争という手段に飲み込まれて引き返せなくなっていく様子が、恐ろしく印象的だった。 読み終わってもうまく自分の言葉でまとめられない... もう一回読んだら、新たな発見がたくさんありそう。
- 2025年4月30日お菓子とビールモーム,行方昭夫読み終わったこの作品に出てくる、ロウジーという女性は、他人の言うことや常識に縛られない自由さと、優しさや思いやりが合わさっている、不思議な魅力の女性。 そんな彼女が結局、幸せに長い生涯を過ごしているという終わり方が良いなと思った。ロウジーは死んだ、と勘違いして「だらしがなかったから不幸な人生を送ったんだ」と思いたいロウジー嫌いの人たちこそが愚か者に見えてしまうような構図で、非常に、面白い書き方をするなぁと思ってしまった。 モームはおそらく、ロウジーの味方なんだろうな
- 2025年4月30日
- 2025年4月30日
- 2025年3月31日コスモポリタンズサマセット・モーム,ウィリアム・サマセット・モーム,Somerset Maugham,龍口直太郎読み終わった
- 2025年3月31日人間の絆(上)サマセット・モーム,金原瑞人読み終わった
- 2025年2月28日
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