台所で考えた

2件の記録
- なほこ@pyon7070c2025年6月28日買った読み終わった「母に会う」互いに弱音を吐けない母と娘、私と亡き母もそうだったな。 帯の文を何度も繰り返し読んでいる。 「その頃の私は相変わらず家庭の幸福に酔うてもいたが、そうでもない自分も知っていた。つまらない、飽き足らない、心の奥で私はそう思っていたはずで、それをはっきりと言葉にすることを恐れてもいた。言葉にしたとたんそれが顕在化する。 人に見くびられないように、いい人と思われるように外に武装し、内に外に何重にも押し固めて見えなくなっている自分の心というもの(中略)家庭という狭い世界にいるけれど、台所からだって世の中は見える、そううそぶいて何とか心の均衡をとっていたところがある。」