婚約

3件の記録
- 蛸足配線@nekoai302025年9月29日読み終わった『どこにもない場所』を読み終えた。身体をなくしたい。できることなら食べたくない。でも意識として残留したいとも思わない。完全な消滅こそが理想。肉体があっても精神(≠感覚)がなければ平然と存在できてしまうのだろうか?心なんて要らないとよく思う。
- 蛸足配線@nekoai302025年7月2日読んでる表題作『婚約』を読み終えた。「広々とした納骨堂」のような場所へと「世界全体」の「冷たい足の裏」で「踏みぬかれる」終盤の幻想は魅惑に満ちている。世界からの根本的な疎外感、自分は異物であるという確信。
- 蛸足配線@nekoai302025年6月10日読んでる愛しあうためにはある種の才能が必要だ……Lにとっては、それは想像力なのではなく、むしろ乏しい通俗的な想像力に肉体による精妙な表現を与えることでなければならなかった。(P22) 『鷲になった少年』を読んだ。1960年代の空気が色濃い、エロティックな短編。観念的なエロスがまばゆく目が眩むようだが、それらすべてを踏みにじるかのように、肉の交わりは常に具体的で物理的だ。「変身」「少年」などのモチーフがギリシャ神話を想起させる。主人公が自身をアフロディテに、少年をアドニスに喩える一節にも同様のイメージがうかがえる。「生贄の肉」として捧げられるLの肉体にも。

