お金のある人の恋と腐乱

お金のある人の恋と腐乱
お金のある人の恋と腐乱
姫野カオルコ
徳間書店
2014年11月15日
2件の記録
  • あおい
    あおい
    @booklover_aoi
    2025年11月30日
    2025.11.30読了。 タイトル通り、お金持ちの恋と腐乱について書かれた本でした。 性描写が多めでしたが、俯瞰するような書き方をしているので生々しさがそこまでなく、全体的に低温な感覚を受けました。 お金持ちと普通の人、間には川が流れていて、お互いは違う岸にいる、というのは絶妙な表現だなと思いました。 家を存続させ、利益のために婚姻する。 だから、恋愛結婚はしない。 でも、個人としての嗜好はあるから、そこをどう埋めるのかが人によって違うのが面白かったです。 この本を読んでそういう人たちの人生を疑似体験したように感じられました。 各話で「わたし」と「藤沢」が出てきますが、みんな違う「わたし」と「藤沢」で、最初は関連性や時系列の前後を疑ったりして、ちょっと混乱しました…笑 『昔からある百貨店のお中元やお歳暮のような人』という描写が、お金持ちの性質をとても端的に表していて、言語感覚が秀逸だなと感心しました。 姫野カオルコさんの作品は毎回テーマが興味深いので、また読もうと思います。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved