赤の大地と失われた花

3件の記録
- かおり@6kaorin52025年8月9日読み終わった読書日記図書館本ドラマを観てから気になっていた原作。 やっと読めた。 そして、読了。 舞台はオーストラリアの固有種の花を育てる農園。 そこで受け継がれ、語られる「花」たち(傷つき、傷つけられた女たち)の物語。 流れるテーマは重い。 けれど、それを振り払うがごとき 色とりどりに鮮やかで雄大・優美なる自然と咲き誇る花々。 (景色を文字で見る、という不思議) 「自分の物語を信頼して。あなたにできるのは、真実を語ることだけ」。 だけど、みんな、その真実を語るのが遅すぎるのよ。もう少し早ければ、みんなの物語がまた違ったものになったはずでは? 花の言葉。が素敵だった。 花言葉、ではなく、辞書に綴られる言葉は、単なる花言葉ではなく、「花」たちの生きてゆくべき言葉だ。強く、優しく。 わたしはここにいる。 わたしはここにいる。 わたしはここにいる。 アリスのこれからとこれまで。 燃やして見送ったから。 きっと。 また新たなる物語を ジューンに変わってアリスが、このソーンフィールドで紡いでゆくだろう。