硫黄島上陸 友軍ハ地下ニ在リ

2件の記録
- 碧の書架@Vimy2025年3月14日読み終わった文庫化待ち歴史NF@碧の書架ルポ・NF@碧の書架ダイヤモンドオンラインの酒井聡平さんの連載記事で「硫黄島上陸」の一部を読み、気になって本も読みました。 定説や通説、噂をきちんと裏取りして偏りなく事実を伝えようとしている姿勢が感じられます。新聞記者さんだからなのかなと思ったけど、これがもう偏見かもしれないw 著者様は元々その道の専門家ではないので、読者である私との距離、目線が近いとも感じます。もちろん、調べて知識を得て取材を進めて行くわけですが、最初の「知らなかった!なぜこのようになったのだろう?」という立ち位置から一緒に歩んでくれているように感じます。 ノンフィクションを読んでいると、事実は小説より奇なり、という言葉は本当だなぁと思います。 破壊された船の残骸が並ぶ海岸の風景、米軍が使用していて入る事ができない場所、硫黄島は今でも戦後なんだと感じました。 昔、友人と寺社巡りをしていて護国神社に行った時、「特攻ってどんな気持ちで行くんだろうね…」と話した事があります。 硫黄島の守護隊の方たちも、死ぬと分かっていながらそこを死守する。米軍上陸の前に本土に帰還する事になった若い兵士を、笑顔で見送るシーンは感動です。人ってこういう時仏になれるんだな、でも本当は葛藤とかあったのかな、って色々考えてしまいます。 激しい戦闘の中で、馬術の金メダリスト、バロン西も戦死。最後まで愛馬ウラヌスの鬣と共にあった彼の後を追うように、1週間後にウラヌスも死亡。 もうね、ダメです動物はwwラーゲリでもわんこに泣いてしまった…。何なんでしょう、人間同士言葉が通じるはずなのに、何で戦争になるんでしょう。動物たちはこんなに愛情深いというのに。 この本を読んでいたから、パリ五輪馬術チームが硫黄島に報告に行くというニュースを見た時、心が震えました。 最後の方で、滑走路の下に遺体が眠っているという説を調査し、否定意見をきちんと述べている所も誠意を感じます。 著者様のXによるとこの「硫黄島上陸」は13刷だそうで…! 歴史は現代に繋がっていますし、祖父母世代が体験した事ですから、戦争の事を知りたいです。今後も戦史を読みます。