集英社文庫の北海道アンソロジーに収録されていた短編で出会った作家さん。読み終えた後もずっと忘れられず、出典元となった「土に贖う」を購入。 なお、内容の重厚感に物理的な重さを伴いたかったので、文庫版でなく単行本を手に入れた。 一編目からズシリと腹に残る読後感があり、改めてとても好きな文章を書く人だと実感。 とても面白かったため、じっくりと底まで没入できる時間をとってから続きを読もうと思って、二編目以降は読まずに置いている。 高級なチョコレートは一粒で板チョコ１枚食べ切ったような満足感を得られるが、あの感覚にとてもちかい。 今の私のとっておきのご褒美である。

いわた書店さんから選書していただいた本の中の1冊なんですが、読む前の「めちゃくちゃ難しそうな本」という印象が「面白かった」に一変しました。新しい挑戦ができて嬉しいです。