シンデレラはどこへ行ったのか

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- さおり@prn9909082025年6月28日読み終わった赤毛のアンの内容をさらっているところで、知ってる話のはずなのに改めてあらすじだけでも読むとなんだかじんわり泣いてしまった…「木曜日の子どもたち」という物語をわたしは知らなかったけど内容を知って「胸アツ…」となった.「ジェイン・エア」が当時もたらした新しさや可能性の評価をしつつそれが持つ「危うさ」についても触れているところが誠実で良いなと思う. つい先日100分de名著の「侍女の物語」「誓願」の特集をみていて、その物語のなかで禁書とされている本のなかに「ジェイン・エア」があることにニヤリとしていたけど、「ジェイン・エア」がイギリスではそこまでウケなくてアメリカやカナダで受け入れられて、少女小説の発展に一躍買った、みたいなことを知ると、いまアメリカで「侍女の物語」と「誓願」が発禁扱いになっていることがすごく皮肉というか薄ら怖い気もするなと思った. あと心に刻んでおこうと思ったのは「文学は影響力が大きいからこそ素晴らしい。しかし影響を受けている自分を客観的に引き離して見ることが出来なければそれはあらぬ方向へと引っ張っていく呪縛ともなりかねないし逆に、たんにノスタルジーに浸って愛好するだけの消費の対象に成り下がって終わることもあるだろう。その結果当の文学作品を正当に評価することができなくなるのは、実に残念なことである」という言葉、ひとつの作品に触れるときに忘れずにいたいなと思う.