おさじさん
4件の記録
中根龍一郎@ryo_nakane2025年3月8日かつて読んだ一歳か二歳かわからないが、そのあたりの幼児のころ、ひとりでこの本を読んでいたそうだ。たぶん生まれて初めて自分で読んだ本ということになる。 幼児の私は「おさじ」と「スプーン」の違いがわからなくて、なんとなく、赤ちゃんが使うものがおさじなのだ、と、子供心に思っていた。そうするうちに、やがて食卓で「おさじ」という言葉は使われなくなっていった。幼児の私は、もう自分は赤ちゃんではないんだから、おさじではなく、スプーンを使うのだ、というふうに理解した。そうしておさじは私の世界からいなくなっていった。 子供の頃から、折に触れて、『おさじさん』が好きだったねえと親に言われていた。あまりに言われていたものだから、四歳くらいになっても、そんなに好きだったっけ、と読み返していた記憶がある。読み返して、もう食卓に現れることのないおさじさんに出会うのが、それなりに好きだったような記憶がある。






