路地裏の大英帝国

5件の記録
- うゆ@otameshi_8302025年10月3日読み終わった非常に面白かった。唆るタイトルで惹きつけるが実際の内容は『路地裏の大英帝国』というより大英帝国の路地裏。もっというと19世紀英国の路地裏、か。植民地政策などの影響としての英国国内の変化を知りたい気持ちは若干裏切られる。そのあたり解説で富山太佳夫さんがズバリ斬ってくれているので溜飲が下がる。それも含めての良著だと思いました。 19世紀といっても前半と後半ではだいぶ変化が見られるということを改めて認識した。当たり前だよね。100年もあるんだもん。私たちが20世紀ってこんなだったんでしょ?!と戦前の写真や資料を見せられても、ウン…それは…となるのと同じか。 産業革命後の大きな社会の変化に人々がまだ対応できず様々な問題が噴き出していた19世紀前半。目端の利く輩はそこを走り抜け自らの利益を得て利潤を蓄えた。いつの時代も一緒ね…。 保険制度についての5章はいままでまったく知らなかったことばかりで面白く読みました。 現代社会の諸々が19世紀に始まったことで今はまだ大きくいえば「近代」の一括りの中にあるようだ。それともそろそろ変革のときに差し掛かっている??