さすらう者たち
5件の記録
ロッタ@rotta_yomu2025年4月27日読み終わったこの小説の起点となったある事件は実際の事件をもとにしていると、あとがきで知った。とても悲惨な事件なのだけれど、イーユン・リーが書いたのは(創作したのは)、その実際の事件の周縁の市民たちの姿だった。彼らは老人であり児童であり障害者であり浮浪者であり女性であり、社会では末端の弱者と呼ばれる立場だけれど、単純に弱者=善良とはイーユン・リーは書くことはしない。読者に対しても単純なハッピーエンドを許さない。そんな彼らの姿がこの小説の凄みであるし、イーユン・リーの怒りであり問いかけであり祈りなんだと思った。
ロッタ@rotta_yomu2025年4月24日読み始めたこの小説の登場人物で幸せな未来が待っているひとはいるのでしょうか...?淡々と語られる彼らの人生は?幸せな過去もあったし今だって幸せなんだと未来は幸せなんだとそんな人生ばかりではないとわかっているけど、それでも夢を見てしまう。じんわりと感じるこの虚無感はなに?どうか、どうかと思って読み進める。

