レモン・ドロップス

2件の記録
菜っぱ@nanas2025年10月31日読み終わったすきだと思ってたひとに会うまでの道中で読んでいた、という影響もあるかもしれないが、終盤の手前あたりからにこにこしながら読んでいた。 彼氏のいる美希ちゃんの友だち(綾音)が、「瑛太じゃなくって、細川くんが細川くんに見えるようになった」と言ったことを受けて、美希ちゃんは、認知症で変わりゆくおばあちゃんを受け止めようと葛藤する。 そのひとをそのひととして見つめるって、愛情深いこと。自分はそのようにまなざせているんだろうか。 あともうひとつ。細川くんからかわいく見られたい綾音ちゃんが、純粋に自分のすきなものだけを買うことにする、と言うシーン。美希ちゃんは「純粋にじぶんのためだけのレモン・ドロップを買う」と行動決定している。 だれかの視線を意識して、見られたいように計画して振る舞い演出するのは、どこかの場面では役に立つこともあると思う。けれど、他者の視線に支配されすぎるのはすこやかじゃない。とくに私的な人間関係においては、自信をもって自分で在り続けることのほうが大事だったりする。 この本は、自分を愛し他者を愛する過程を、等身大で綴った話だったのか、とふと思う。


