私たちが好きだったこと

私たちが好きだったこと
私たちが好きだったこと
宮本輝
新潮社
2005年9月1日
1件の記録
  • 韓国ドラマのハッピーエンド、大団円が染み付いた身体には堪える結末だった。 きっと与志に思い切り感情移入して読んでいたからだろう。 「俺たち、人の幸福のために何か手助けすることが好きなんだよ。」 こう自分に言い聞かせて、与志は愛子が自分の夢を叶えるために、愛子との生活を諦める。 愛は相手の幸福を祈ること、それが若さなのかもしれないし、現実を経済的な現実を変えることのできなかった現実の重さなのかもしれない。 不安神経症の愛子に寄り添っていた与志だけに、辛すぎる。 宮本輝さんの小説は、きっと孤独と向き合って生きろと叱咤しているのだろう。
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