本を読み終わったあと、ふとした拍子に思い出してしまうことはあまりないのだけれど(映画はよくある)、この物語は読み終わってからなんだかずっと忘れられない。 今の私なら夢への道が閉ざされてしまっても、まわり道してでも好きなことに触れる人生を選んでいけるかもしれないけど、昔の自分だったら同じように目の前が真っ暗になってしまうかもしれない。 それを伝えてあげられないことがとても悲しくて。 とても悲しいけれどまたいつか読み返したいな。

江國香織さんの比喩の表現が素敵すぎて、紹介しているもの全てを読んでみたくなってしまった。 特に『瘡瘢旅行』でどんなタイミングで「ワンピ」がでてくるのかが気になっちゃった。 これは何回も読む本になるぞ～。

他者にはなれないからこそ色んな時代、異なる場所で生まれた人たちの経験を知る・聞くことで相手の立場にたって考える、学ぶことができるんだと実感。だから私は映画や本をたくさん見て読んで知っていきたい。

とりまくひとたちのインタビューがみんないい意味で遠慮がないというか、本当にプロなんだなぁと児童文学の奥深さを実感した。 最後に幸せかを問われて、「たくさん本が読めたこと」を1番の幸せと答えてるところに感動した。 そして途中の『いやいやえん』には「もうしげるいい加減にして…」って何度も思ってしまったよ。とても素敵な1冊でした。

大人になると雑誌を隅から隅まで読むのもなかなかの体力が必要です。達成感。