ピッピ船にのる
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ユメ@yumeticmode2025年11月6日読み終わった心に残る一節感想再読今作でもピッピ、そしてトミーとアンニカは、日常の中で愉快な冒険を繰り広げる。私がとりわけ好きなのは、夏休みにピッピたちがロビンソン・クルーソーのように難破したというつもりで、小さな無人島でキャンプをするお話。トミーとアンニカが、両親が留守にする際にお手伝いさんを説き伏せ、ちゃっかり子どもだけでキャンプに出かけてしまうのには、ピッピの破天荒さには敵わなくともこの二人もなかなかおてんばだよな、と微笑ましくなった。 無人島の清々しい空気の中で味わう朝食は、素朴ながらとても美味しそう。私はリンドグレーンの食べ物の描写が好きだ。ピッピたちが町へ買い物に出かけたお話の「赤いキャンデーは、とてもすばらしいのでした。それをしばらくしゃぶっていると、そのうち、ふいに、すてきな、とろっとしたものが口の中にひろがるのです」という文章なんて、うっとりしてしまう。 そして、物語のラストシーンでピッピはとある選択をするのだが、その理由を語った「わたしは、この神さまの緑の大地にすんでるだれかが、わたしのために泣いたり、かなしんだりするのは、がまんできないの。なかでも、トミーとアンニカでは、とてもがまんできないわ」という台詞が光っている。ピッピは本当に、世界一強いだけでなく、優しい女の子だ。



