きことわ

きことわ
きことわ
朝吹真理子
新潮社
2011年1月26日
2件の記録
  • 葉山の別荘の持ち主の子と別荘の管理人の子(幼少期に別荘で遊んでいた)が別荘を引き払うのをきっかけに25年ぶりに出会う。 冒頭2行が印象的で、夢と現実がシームレスに繋がっていて、少しわかりにくい部分や表記揺れ(意図的なのかな?)もありましたが植物や動物、星の名前など固有名詞がふんだんに使われていて、曖昧で抽象的なテーマを具体化することに秀でた作品だと感じました。 特段大きな出来事は起こらないものの五感を刺激される読書体験でした。
    きことわ
  • blue-red
    blue-red
    @blue-red
    2025年10月19日
    登場人物・ストーリー・舞台設定・セリフ・心情描写に、何の奇抜さもケレン味も驚きも衝撃もスキャンダラスさも無い。分かりやすい悲劇も喜劇も無い。幼少期に交友のあった女性二人が25年後に縁あって再会し、二日間ほどある家屋の片付けを行って終わり。 しかし、そういった奇抜さがあろうがなかろうが25年の間に生活は積み重ねられ人生は進んでいく。出産・育児があったり、家族の早世があったり。そこへ感情と記憶が付着し、心の中に晴れない何かが溜まっていく。小説は、そういった機微を丁寧に記述する。 これだけ地味な小説なのに、最後まで自分が楽しんで読めたことにおどろく。若い頃だったら絶対無理だったであろうと考えると、年を取ることもまあ悪くはないかなと思えてくる。小説の締めくくりもこれまた地味なわけだが、何だか整理がついたような、とても前向きなラストに思えてくるから不思議だ。
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