
jaguchi
@jaguchi87
2026年3月4日

悲しき熱帯(1)
レヴィ・ストロース,
川田順造
読み終わった
民族学者が自分の仕事のことを回想し、綴った本なのに、冒頭いきなり「私は旅や探検家が嫌いだ」と始まる。厭世的で文学的な言い回しが多い。
歴史、時代、ユダヤ人という出自が複雑にからみあっていく。ああ、「悲しき」ってそういうことか、と思いながら、読み進めた。
「悲しき」に対応する原題の形容詞 tristes は「憂鬱な、暗い、うんざりする」といった語感で、日本語一語では表せない、と訳者前書きにあった。
・(……)今でも私には、オクスフォード大学は、泥と黴と植物の氾濫を制御するのに成功したインドのように見えるのである。p.42
・雲の構築物の下側に現れた瞬間、太陽は卵黄のように崩れ、(……)p.102
・夜の湧出が、様々な形の中からこの掛替えのない機会のために選び取る形を、誰も予測できないであろう。p.105




