呉林抱月 "国宝 下 花道篇" 2026年3月3日

国宝 下 花道篇
燦然と輝く役者となるためには、外見や技術的なこと以上に、魂の修養が非常に大切らしい。それではどのように魂を修養していったらよいのか?それは日々の暮らし全てを芸道の肥やしとしていくという歌舞伎役者の運命を受け入れることだ。  この作品で描かれていた重要なことは、日常を昇華させて魂を磨く芸道追求のプロセスに、生身の人間の体と魂を放つことの不可思議である。俗物のわたしからは、役者が芸を極めたときには、人間の魂はすでに芸道の悪魔の手の中にあるように見えた。ただ芸の世界から見ればそれは、芸道の神様に手が届いた人生最良の瞬間なのだろう。
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