
shiori
@shiori_417
2026年3月3日
今日未明
辻堂ゆめ
読み終わった
audible
各短編の冒頭で、まず結末となる事件記事が掲載され、その後に物語が展開される。
事件記事はいずれも、どこかで聞いたことのあるような内容で、その背景も「はいはい、きっとこういうことでしょ」と単純な図式を私たちに想像させるものなのだけれど、
物語はいずれも、ここからどう冒頭で示された事件に繋がっていくのか想像もつかない地点からスタートする。
最後は破滅的な結末を迎えるのだと分かっていながらも、この後どうなるのかがまったく読めず、引き込まれる。
どの話も事件となって幕を閉じるからには、決して後味が良いとはいえず、著者の容赦のなさが身に染みる。
ただ、単にニュースとして上辺の情報に接しただけでは決して分からない人間の感情や人間関係のドラマが
日々私たちの目に触れる事件記事の裏側にもあるかもしれないということを考えさせられるし、
他者への想像力というか、背景にある物語に想いを馳せることを忘れていないか、という問いかけにも感じた。

