一世 "強いビジネスパーソンを目指し..." 2025年3月14日

一世
一世
@seedo81
2025年3月14日
強いビジネスパーソンを目指して鬱になった僕の 弱さ考
読了。「NewsPicksパブリッシング」創刊編集で、激務の結果として鬱を発症してしまった井上氏の著作。編集が今野良介氏だったので、告知みて買っちゃいました(編集者で選んで本買うのもだいぶマニアックかと思いますけど)。 テーマがテーマだけにちょっと重いかな・・と思いながらページをめくりはじめましたが、井上氏の言葉がしみこむように語りかけてきて、気がついたら一晩で読み終えてしまいました。 前半は自分語りで、中盤は様々な書籍を引用しながら「働くとは?」「経済とは?」「自分らしさとは?」のようなことが語られ、最後にNetflixの「LIGHTHOUSE」(星野源×若林正恭のトーク番組)を引用したエンディングへと向かうドキュメンタリーのような構成。特に、最後の「LIGHTHOUSE」からの件が、とてもリアルで・・社会や人と向き合う時の「目線とは?」みたいなことを考えさせられます。 そもそも自分はメンタルがあまり強くないし、集団行動と他者からの束縛が嫌いなので、大きな会社で働く未来から早々に離脱をしてしまいました。アメリカから戻ってきて東京に住むことも考えたけど、それも2週間くらいで「無理」となりました(苦笑) けれども、時々は組織の中でバリバリと働いている人たちをみて「自分もそっちの道を選んでいたらどうなっていたかな」なんて考える時もあり・・・だけど、この本を読む限りでは、きっと著者と同じような悩みを抱えていたことでしょう。それくらいリアルな言葉が並んでいる本でした。 あとは弱さを考えることが強さを考えることに繋がっていく論理の中で、ジョセフ・ヘンリック氏の名著『WEIRD』の引用があります。改めて、井上氏解釈で読んでいくと、これが日米のブランディングについての基礎理解と異なっているように見えてきました(そう考えたことはなかったけど)。 イケイケでキラキラな人生観に「ん?」と思う方には、ぜひ一読を・・可能ならば若いうちにお勧めしたい一冊です。引用されている本も良書ばかりですので、一種のブックガイドとして読むことも出来ますよ。 ● 強いビジネスパーソンを目指して鬱になった僕の 弱さ考(井上慎平、2025年、ダイヤモンド社)
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